2020/08/09

200913 中部地区 博士論文・修士論文発表会のお知らせ

みなさま

このたび、下記の要領で、2020年度中部地区博士論文・修士論文合同発表会を開催することとなりました。
ふるってご参加くださいますよう、お願い申し上げます。

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中部地区研究懇談会(中部人類学談話会第254回例会)
博士論文・修士論文合同発表会

◆日時

2020年 9月13日(土)13:00~17:45

◆オンライン開催

Zoom を使ったオンラインでの開催とします。
参加希望者は9月11日(金)18時までにこちらよりお申し込みください。追ってアクセス情報をお送りします。

◆プログラム

《修士論文の部》
13:00–13:30
朴根模(名古屋大学大学院人文学研究科博士後期課程)
「在日コリアン社会の食文化変容に関する人類学的考察 —大阪市猪飼野・生野地域を事例に—」
(提出先:名古屋大学大学院人文学研究科)

13:30–14:00
福田薫(愛知県立大学国際文化研究科博士後期課程)
「スピリチュアリティに関する宗教学的考察 —南インドのオーロビルを事例として—」
(提出先:愛知県立大学国際文化研究科)

14:00–14:30
伊藤紫
「地域社会に根ざす手織物 —八重山地域 小浜の事例—」
(提出先:南山大学大学院人間文化研究科)

14:30–15:00
片山詩音
「胡弓の事例研究に基づく音色の分析と芸能史構築の発展性に関する考察」
(提出先:名古屋大学大学院人文学研究科)

15:00–15:30
高田祐磨(南山大学大学院博士前期課程研修生)
「テオティワカン土器の分析と考察 —「月のピラミッド」出土の土器群を対象に—」
(提出先:愛知県立大学国際文化研究科)

(15:30-15:45 休憩)

《博士論文の部》
15:45–16:45
加藤英明(南山大学人類学研究所非常勤研究員)
「「単品モノ」をつくる町工場の民族誌 ―西三河地区における自動車生産ラインの裏側で―」
(提出先:南山大学大学院人間文化研究科)

16:45–17:45
日丸美彦(愛知県立大学多文化共生研究所)
「文化の教育資源化と教育資本 ―フィリピン・ルソン島北部山岳地域ハパオ村での収穫儀礼の復活と教育演劇の実践―」
(提出先:愛知県立大学国際文化研究科)

 

◆発表要旨

《修士論文の部》

13:00–13:30
朴根模(名古屋大学大学院人文学研究科博士後期課程)
「在日コリアン社会の食文化変容に関する人類学的考察:大阪市猪飼野・生野地域を事例に」
【要旨】
大阪市猪飼野・生野は戦前から現在に至るまで、日本最大規模のコリアンタウンである。本発表では、戦前から現在に至るまでの同地域の在日コリアンの食文化変容を対象とする。在日コリアンが日本社会と衝突し、融合していく過程の中で行われたネゴシエーションという観点から、以下二点に注目して議論を行う。
一つは、在日コリアンの食文化の歴史的変遷に注目することである。そのために、①在日コリアンの経済環境など在日コリアンを取り巻く社会環境とその変化、および②来日時期の違いや帰化、結婚による立場と国籍の変化といった在日コリアン社会内部の多様化を、在日コリアンの食文化の形成と変化に影響を与える要素として取り上げる。
もう一点は、在日コリアンの食文化の継承、すなわち文化の再生産に注目することである。移住集団は、母国と異なるホスト社会の環境・社会・文化などのなかで、母国での食文化をそのまま維持することは困難である。しかしながら、移住集団は妥協による食文化の変化を受け入れながらも、他方ではエスニックタウンや各家庭レベルで自分たちの食文化を維持し継承する傾向がある。
このことから、猪飼野・生野の在日コリアンの食文化変容は、日本と韓国という文化的境界が混ざりあった結果であり、こうしたなかで生じる文化的ネゴシエーションを通じて、文化の混種性が現れるという論点を提示する。

13:30–14:00
福田薫(愛知県立大学国際文化研究科博士後期課程)
「スピリチュアリティに関する宗教学的考察:南インドのオーロビルを事例として」
【要旨】
本論は、インドに所在する目的共同体、オーロビルにおけるスピリチュアリティの在り様、宗教とはどういう関係性にあるのか、を明らかにすることを試みるものである。そのための手がかりとして同共同体で観察される「宗教性」、つまり宗教的象徴やオーロビル居住者の宗教的体験、そして「個人性」に注目した。「スピリチュアルであるが宗教的ではない」と謳うオーロビルのスピリチュアリティをめぐっては、同共同体の思想的支柱である二人の中心的存在、オーロビンドとマザーの間の「宗教とスピリチュアリティの区別」に関する差異から生じる矛盾があること、創立者であるマザーの影響をより大きく受けているオーロビルではそもそも「スピリチュアリティ」以外の在り様が許されていないこと、「宗教」を否定し忌避するオーロビルの中にも宗教的象徴に満ちた事物や宗教的体験の語りが見られ、スピリチュアリティと重なって併存・共存していることを指摘し、結論とした。

14:00–14:30
伊藤紫
「地域社会に根ざす手織物 ―八重山地域 小浜の事例―」
【要旨】
沖縄県八重山地域では、織物の多様な担い手が活動している。特に小浜島では、年中行事で適切な種類の手織りの着物を着ることが規範となっていると、先行研究で指摘されてきた。そこで、本論では、現代の地域社会において、この規範が共有・再生産される過程と、織物生産が作り手にもつ意味を考察した。
行事の観察と作り手のインタビューから織物の生産・使用の両場面を検討した結果、小浜の織物が、作り手・使い手の意識と実践において、義務的性質と趣味的性質を併せもち、その両面を集落内の相互評価に覆われていることが分かった。また、小浜の織物は集落の暮らしに根ざしているが、それと同時に、集落共同体の存続に織物が貢献していることが指摘できた。加えて、小浜の織物生産・使用は、八重山地域の織物の他の担い手の活動や行政施策とは異なる文脈にありつつも、それらと部分的に関係性をもち、ときに支えられていることを示した。

14:30–15:00
片山詩音
「胡弓の事例研究に基づく音色の分析と芸能史構築の発展性に関する考察」
【要旨】
本発表では、日本の伝統的な擦弦楽器である胡弓を主題とした修士論文の内容を紹介するとともに、この調査研究の内容に関連して、その後の社会人生活の過程で得られた知見をふまえ、博士後期課程以降における調査研究の内容と課題についても言及したい。
修士論文では、実際に演奏される場として、富山県民謡「越中おわら節」を事例に楽器の音色上の特性を対象とした。研究方法として、フィールドワーク及び聞き取り調査に基づき、演唱者が解釈する音色に対する語りを収集した。また、音楽的な図式として演唱の基本形を抽出するため楽譜化を試み、全体的な楽曲の構造を分析を実施した。語りと採譜の相互補完により、胡弓の位置づけや演唱への当事者意識・評価と、実際の音との比較から表象される音色の特性ついてより詳細な考察を試みた。
今後は、胡弓を用いる花街にも調査研究の対象範囲を広げ、楽器としての胡弓に引き続き着目しつつ、花街の芸能形態、音楽性における特徴を明らかにするとともに、花街の芸能と音楽を日本の芸能史の中に位置づけていくことを今後の課題とする。

15:00–15:30
高田祐磨(南山大学大学院 博士前期課程研修生)
「テオティワカン土器の分析と考察 ~「月のピラミッド」出土の土器群を対象に~」
【要旨】
昨年度1月に提出した修士論文は、古代メソアメリカ文明の都市テオティワカンから出土する土器について、充分に研究が進展していない都市形成期の状況などについて、とりわけ土器研究に着目して分析・報告を行ったものである。
現在、テオティワカンの都市形成期の土器の先行研究はわずかであり、その比較研究に乏しい。このような状況において、同遺跡のモニュメントである「月のピラミッド」は、この都市の起源研究・土器研究において重要な土器資料を提示している。このことを踏まえ、「月のピラミッド」出土の土器を対象に数量分析を行い、テオティワカン土器研究及び起源研究に貢献するようなデータの提示を通じて、これらの研究において未解明とされている問題点に関連して二つの設問を設定し、それにどのような解答ができるかを検証した。
分析の結果として、本論文は設定した二つの設問に適切な解答をすることができたと考える。しかし課題点もいくつかあり、それを踏まえつつ今後は「月のピラミッド」の層位ごとの土器の構成比に着目してそれぞれの層位での土器の諸型式の出土比率から、テオティワカンの土器文化について考察したい。

(15:30-15:45 休憩)

《博士論文の部》

15:45–16:45
加藤英明(南山大学人類学研究所非常勤研究員)
「「単品モノ」をつくる町工場の民族誌 ―西三河地区における自動車生産ラインの裏側で―」
【要旨】
本発表は、愛知県西三河地区の「単品モノ」の町工場の事例から、現代の工業社会に展開するモノづくりのありかたを考察するものである。「単品モノ」の町工場は、1回の発注個数が少量で素材や形態が毎回異なる設備部品や試作部品(=「単品モノ」)を製作する小規模工場であり、トヨタ関連工場の生産ラインの裏側で量産システムの維持に関わり存立している。しかし、従来のトヨタをめぐる研究では「単品モノ」の町工場の存在が看過されてきた。そのため、その実態を民族誌的記述でもって明らかにし、同時に人類学で研究蓄積の少ない現代の工業社会のモノづくり研究に寄与する。具体的には、「トヨタ生産システム」を概観し、「単品モノ」の町工場1社を中心に、その製作ネットワーク、仕事場のレイアウトの変遷、製作工程などを主たる事例として示す。そして、「単品モノ」の製作が「単品製作ブリコラージュ」というべき特徴をもち、なおかつ「トヨタ生産システム」と共進化し発展したことを指摘する。

16:45–17:45
日丸美彦(愛知県立大学多文化共生研究所)
「文化の教育資源化と教育資本―フィリピン・ルソン島北部山岳地域ハパオ村での収穫儀礼の復活と教育演劇の実践―」
【要旨】
本論では、ルソン島北部イフガオ州ハパオ村の収穫儀礼 綱引きプンノックの復活の事例と、イフガオ州の高校教師を対象とした聞き書き演劇ワークショップの事例を文化の教育資源化として捉え、身体を通じた伝統的知識の継承が、世界文化遺産である棚田の持続可能性に寄与する資源化になるのか、また持続可能性を構築する資本形成につながるかを示す。1995年にユネスコ世界文化遺産に登録されたコーディリエラ棚田群は、ルソン島北部山岳地域のイフガオ州に広がり、伝統的農耕儀礼社会が形成されてきた。しかし、近年のグローバル経済の急速な浸透により若者の海外への出稼ぎや都市部への流出などにより、伝統的農耕儀礼社会は変容を余儀なくさている。そうした中での収穫儀礼プンノックの復活と、農村の日々の暮らしを対象とする聞き書き演劇の事例を取り上げ、相互の関係性を明らかにし、地域の持続可能性に寄与する文化の教育資源化と教育資本とは何かを提示する。

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◆お問い合わせ先
中部人類学談話会事務局
名城大学外国語学部国際英語学科津村研究室気付
E-mail: anthroch[at]gmail.com(@を[at]に置き換えています)
URL: https://anthroch.wordpress.com/
Facebook:https://www.facebook.com/ChubuJinrui/

中部地区研究懇談会担当理事 亀井伸孝(愛知県立大学)
中部人類学談話会会長 佐々木重洋(名古屋大学)
中部人類学談話会事務局 津村文彦(名城大学)、深田淳太郎(三重大学)

2019/05/16

190615 中部地区 博士論文・修士論文発表会のお知らせ

みなさま

このたび、下記の要領で、中部地区博士論文・修士論文合同発表会を開催することとなりました。
ふるってご参加くださいますよう、お願い申し上げます。

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中部地区研究懇談会(中部人類学談話会第249回例会)
博士論文・修士論文合同発表会

◆日時
 2019年 6月15日(土)14:00~17:45

◆会場
 南山大学Q棟Q103

◆アクセス
 地下鉄名城線「八事日赤」駅より徒歩約8分)
  アクセスマップhttp://www.nanzan-u.ac.jp/Information/access.html
  キャンパスマップhttps://www.nanzan-u.ac.jp/CMAP/nagoya/campus-nago.html

◆プログラム 

《修士論文の部》
14:00-14:30
丹羽悦子(南山大学大学院人間文化研究科・博士前期課程研修生)
「テチナンティトラ壁画「4方位に花弁を開く花」の図像解釈―植物学から読み取る暦の文字とは―」
  (提出先:愛知県立大学大学院国際文化研究科)

14:30-15:00
吉村宥希(名古屋大学大学院人文学研究科・博士後期課程)
「仮面と仮面制作者の関係性に関する研究」
  (提出先:名古屋大学大学院人文学研究科)

15:00-15:30
愛葉由依(名古屋大学大学院人文学研究科・博士後期課程)
「ヒバクシャを生きる人々」
  (提出先:名古屋大学大学院文学研究科)

(15:30-15:45 休憩)

15:45-16:15
木戸志緒子(愛知県立大学大学院国際文化研究科・博士後期課程)
「異文化間教育の視点から見たホームステイプログラムのあり方―寮生活を送る留学生の週末滞在に着目して―」
  (提出先:愛知県立大学大学院国際文化研究科)

16:15-16:45
李易宣(名古屋大学大学院人文学研究科・博士後期課程)
「雲南省の高等教育機関における非専攻日本語教育を受ける学習者の学習ニーズ分析―大理学院の実態調査を例として―」
  (提出先:名古屋外国語大学大学院)

《博士論文の部》

16:45-17:45
賽漢花(愛知県立大学・客員共同研究員)
「学校統合に伴うモンゴル民族教育の変容―中国内モンゴル自治区赤峰市を中心に―」
  (提出先:愛知県立大学国際文化研究科)

*終了後、周辺にて懇親会の予定

◆発表要旨

《修士論文の部》
丹羽悦子(南山大学大学院人間文化研究科・博士前期課程研修生)
「テチナンティトラ壁画「4方位に花弁を開く花」の図像解釈―植物学から読み取る暦の文字とは―」
 (提出先:愛知県立大学大学院国際文化研究科)
《要旨》メキシコの古代都市テオティワカンで発見されたテチナンティトラ壁画「羽毛のヘビと花咲く木」には、木の幹にそれぞれ異なる図像が描かれている。先行研究ではこれらの図像は9種類に分類され、植物名、土地名、リネージ、または紋章と解釈され、一部は暦のサインの可能性もあると指摘されてきた。
 本稿では植物学の知見を取り入れ再考を行った結果、図像は10種類であり、「4方位に花弁を開く花」を伴う図像については、神聖暦の記号のうち6種類との共通要素が明確になった。また象形を組み合わせて描かれた図像は植物名だけでなく、会意表現で自然界における「発芽、成長、開花、枯死、再生」、および社会における「創世神話、生贄、降雨祈願」という摂理と因果関係の隠喩が可能な書記法であるとの解釈に至った。よって当時のポリグロット社会において口承で伝達することができ、かつ、壁画による公開で世界観の教育、共有、拡散、強化にもつながるのでなはいかと結論づけた。

吉村宥希(名古屋大学大学院人文学研究科・博士後期課程)
「仮面と仮面制作者の関係性に関する研究」
(提出先:名古屋大学大学院人文学研究科)
《要旨》本研究の目的は、日本の能面・狂言面の制作過程に対する参与観察に基づき、素材からモノである仮面がどのようにして成立し、現前するようになるのか、そして制作者はどのように仮面に力を感じるようになるのかという問題について、明らかにすることにある。まず、日本における能面と狂言面の歴史について概観した後、これらの面の製作現場についての民族誌的記述を行った。また、現在に至るまでの能面・狂言面の制作者の系譜の再検討も行った。
 結果、能面・狂言面の制作を取り巻く諸環境の変化に伴う精神的意義の希薄化と、「教室」という新たな伝承形式の台頭が確認された。また、面の制作についての語りと実践の検討も行い、模倣概念である「写し」の捉え方、面に対する「生き死に」の表現、「生業」として制作を行っている人物の制作観を描き出した。結論として、能面・狂言面制作の過程は制作に先立って存在する「力」を新たな「力」へと変換することを意味しており、同時に既存の古作の絶対性を強める働きも為していることを示した。

愛葉由依(名古屋大学大学院人文学研究科・博士後期課程)
「ヒバクシャを生きる人々」
(提出先:名古屋大学大学院文学研究科)
《要旨》修士論文では、スティグマともなり得る被爆者表象を改めて問い直し、当事者が既存の被爆者像に対して構築するそれぞれの自己イメージや生き方を捉え直すことを目的とした。愛知県の被爆者団体に所属する9名を対象に、複数回聞き取りを行い、スティグマとなりえた経験や自己イメージの構築に関わる事柄を収集した。その結果、命に関わる不安や恐怖と結びついたり、かわいそうな被害者とされたり、家族にまでも否定的な影響が及ぶと考えられたりするとき等にスティグマとなり得ることが明らかになった。
 先行研究が、他者や死者の存在を必要不可欠とし、受動的で抑圧された被爆者像を構築する傾向にあった一方、本研究からは、70年の時の経過や核・被爆に関する社会の動向と相まって、負のイメージを付与する既存の被爆者像を打ち破り、必ずしも受け身ではなく、自身の体験に自分なりの意味付けを行い、能動的な生き方や自己イメージを構築していることも明らかになった。

木戸志緒子(愛知県立大学大学院国際文化研究科・博士後期課程)
「異文化間教育の視点から見たホームステイプログラムのあり方―寮生活を送る留学生の週末滞在に着目して―」
(提出先:愛知県立大学大学院国際文化研究科)
《要旨》ホームステイは、国際交流として様々な形で実施されている。しかし、このような異文化理解と銘打った国際交流プログラムでは、概して楽しさという一時的な結果が注目され、「その場限りの国際交流」、「安易な異文化理解」に終わっているという指摘があり、ホームステイの内実については検証が十分されていない。
 本論では、寮生活を送る留学生が週末滞在するホームステイに着目し、留学生が参加する目的、また、コーディネーター、学校、受入れ家庭など多様な関係者の認識を分析した。その結果、留学生は新しい人間関係の構築、寮と学校とは異なる異文化接触、精神的支援をホームステイに求めていた。また、学校と地域において異文化交流に対する認識の乖離や情報、連携の不足が見られ、異文化間教育としてホームステイが十分活用されていないことが明らかになり、留学生のために身近な内容をつなぎ、人をつないでいくマネジメントが重要であると結論づけた。

李易宣(名古屋大学大学院人文学研究科・博士後期課程)
「雲南省の高等教育機関における非専攻日本語教育を受ける学習者の学習ニーズ分析―大理学院の実態調査を例として―」
(提出先:名古屋外国語大学大学院)
《要旨》近年、雲南省の大学における非専攻日本語教育を受ける学習者の増加と共に、学習ニーズも多様化されている。一方、コースに使うカリキュラムは昔のままであり、時代の変化に応じた新しい学習ニーズを満たすことはいまだ期待できない。受講者が満足する語学コースを作るためには、適切なニーズ分析が欠かせない。ニーズ分析は、教師が授業の見直しをするとともに、学習環境を見直す手段としても役に立つと考えられる。
 しかし、雲南省では、非専攻日本語学習者の学習ニーズに対する研究が少なく、大学側による把握もまだ不十分である。そこで本研究では、非専攻日本語学習者の学習ニーズの全体像を明らかにすることを目的とする。具体的には、学習者、大学と教師、雇用企業への学習ニーズに対する調査を行い、ニーズ分析を通して雲南省の非専攻日本語教育の問題点と改善策を考案する。また、今後の日本語コースにおける教育の改善に向けた提案も試みる。

《博士論文の部》
賽漢花(愛知県立大学・客員共同研究員)
「学校統合に伴うモンゴル民族教育の変容―中国内モンゴル自治区赤峰市を中心に―」
(提出先:愛知県立大学国際文化研究科)
《要旨》中国の全国範囲で実施された学校統合政策は、モンゴル民族教育の発展に大きな影響を与えた。本研究は、実際に内モンゴル自治区赤峰市において実施されたモンゴル民族学校の統合の実態と学校統合が民族教育に及ぼした影響の現実を分析したものである。
本研究の目的は、中国内モンゴル自治区における学校統合に伴う民族教育の変容を明らかにし、その変化が民族教育に対してどのような影響をもたらしたかについて、現地調査に基づき考察することである。研究方法は現地調査である。牧畜地域、農耕地域、都市部という3つの地域の民族学校を比較し、学校統合に伴う影響を分析した。
 現地調査の結果、民族文化や民族教育を振興するという国家政策の下で実施された学校統合が、その目的とは逆の効果をもたらしているという現実が明らかとなった。民族文化や民族教育を振興する教育政策は、牧畜地域、農耕地域、都市部など地域の多様性や歴史的背景を丁寧にふまえる必要があるということが、本研究が示唆するところである。

◆お問い合わせ先
中部人類学談話会事務局
名城大学外国語学部国際英語学科津村研究室気付
E-mail: anthroch[at]gmail.com(@を[at]に置き換えています)
URL: https://anthroch.wordpress.com/
Facebook:https://www.facebook.com/ChubuJinrui/

中部地区研究懇談会担当理事 亀井伸孝(愛知県立大学)
中部人類学談話会会長 佐々木重洋(名古屋大学)
中部人類学談話会事務局 藤川美代子(南山大学)、津村文彦(名城大学)

2019/03/12

190318名古屋大学でのシンポジウムのお知らせ(中部人類学談話会共催)

みなさま
3月18日(月)に、中部人類学談話会との共催で、下記のシンポジウムが開催されます。以下にメールを転送させていただきます。
どうかふるってご参加くださいますようお願い申し上げます。
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皆さま
3月18日(月)に名古屋大学で開催されますシンポジウムのお知らせをさせていただきます。
本シンポジウムは、「移動と共生」をテーマとした学際的共同研究の一環で、近年宇宙人類学の分野を開拓しておられる京都大学の木村大治先生と、認知考古学がご専門の岡山大学の松本直子先生のお二人にご講演いただきます。コメンテーターは、科学哲学がご専門の戸田山和久先生です。
どなたでも自由に参加できるオープンなシンポジウムです。事前の手続は必要ありません。どうぞ皆さまのご来場をお待ちしております。
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シンポジウム「移動と共生 ~先史時代から近未来宇宙まで~」
趣旨
グローバルな政治経済システムのなかで、人の移動・越境・流動化が日常的になっている現在、かつては出会うこともなかったような他者と出会う機会は格段に増え、「多文化共生」という言葉がますます身近になっている。しかし、「共生」という言葉は目指すべき理念や倫理として提示されることが多い一方、実にさまざまな対象に対して様々なレベルで用いられており、どのような関係・状態を指して共生と呼ぶのか明らかとはいいがたい。本シンポジウムでは、現代社会における共生のあり方を考えるヒントとして、(普遍的倫理ではなく)様々な時代や地域における多様な「共生の文化」に学ぶことを目的としている。考古学・人類学・科学哲学といった異なるフィールドから、移動と共生を考える。
日時:2019年3月18日(月)13:00-17:00
会場:名古屋大学アジア法交流館2階アジアコミュニティーフォーラム
〒464-8601 名古屋市千種区不老町
先着順 申し込み不要 無料
プログラム
13:00-13:20  趣旨説明
13:20-14:35 発表① 松本 直子「共生の考古学―異文化接触と文化の生成―」
14:35-14:50  休憩
14:50-16:05  発表② 木村 大治「共生と共在:トムとジェリーはなぜ仲良く喧嘩できるのか」
16:05-16:45  コメンテーター・戸田山 和久(名古屋大学教授)のコメント・討論
【要旨】
「共生の考古学―異文化接触と文化の生成―」松本 直子・岡山大学教授
2006年に大阪で開催された世界考古学会議中間会議のテーマは「共生の考古学」であった。文化や伝統、アイデンティティを異にする人々がいかに共生してきたかと考えるとともに、過去の文化遺産と現代社会に住む私たちがいかに共生し、未来に残していくか、という視点も含めて活発な議論がなされた。文化の共生、異文化接触、文化の生成という問題について、考古学は近代国家の影響を受けない集団間関係や文化の動態について長期的な視座で検討することができるという特性がある。そこから見えてくる共生の在り方について、日本列島の事例に触れつつ紹介したい。
「共生と共在:トムとジェリーはなぜ仲良く喧嘩できるのか」木村 大治・京都大学教授
私は2003年に「共在感覚」という本を書き,アフリカの農耕民ボンガンドと狩猟採集民バカ・ピグミーの相互行為のありさまを分析した。本発表では,そこで用いた「共在co-presence」という用語と,本シンポジウムのテーマである「共生co-existence」とを対比しつつ議論を進めてみたい。「共生」にはつねに,それがある種の「良きこと」であり「望ましいもの」であるといった感覚が付随しているように思われる。それに対して「共在」は,(書いた本人のつもりしては)「無視する」とか「争う」といった状態をも含む,より中性的なものである。発表ではこの違いについて,上記のボンガンドとバカの事例を含むいくつかのエスノグラフィー,SFにおける異星人とのファースト・コンタクトの例,さらに副題に記した「トムとジェリー」の話などを参照しつつ考察する。
【主催】名古屋大学人文学研究科
【共催】名古屋大学高等研究院
  中部人類学談話会(日本文化人類学会中部地区研究懇談会)
【支援】平成 30 年度名古屋大学人文学研究科プロジェクト経費共同研究「移動と共生のグローバルスタディーズ」
【問合せ先】horie@lit.nagoya-u.ac.jp(堀江未央)または ichiaki5@lit.nagoya-u.ac.jp(市川彰)
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中部人類学談話会 << anthro-chubu >> 事務局
中京大学現代社会学部岡部研究室気付
E-mail: anthroch[at]gmail.com(@を[at]に置き換えています)
URL: https://anthroch.wordpress.com/

中部地区研究懇談会担当理事 亀井伸孝(愛知県立大学)
中部人類学談話会会長 後藤明(南山大学)
中部人類学談話会事務局 岡部真由美(中京大学) 、藤川美代子(南山大学)

2019/02/07

中部人類学談話会第247回例会のお知らせ(190223)

中部人類学談話会第247回例会が、下記の要領で開催されます。

みなさまふるってご参加くださいますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。

◆中部人類学談話会第247回例会◆

日時:2019年 2月 23日(土)13:30~16:50
会場:南山大学R棟 R56教室
*交通アクセス
地下鉄名城線「八事日赤」駅より徒歩約8分)
http://www.nanzan-u.ac.jp/Information/access.html

【プログラム】
13:30~14:30 発表① 深田淳太郎氏(三重大学人文学部)
「不在の死者と骨のあいだ:ソロモン諸島・ガダルカナル島における遺骨収容活動を事例に」

14:30~14:45 コメント 後藤明氏(南山大学人文学部)

14:45~15:05 質疑応答

15:05~15:15 休憩

15:15~16:15 発表② 張玉玲氏(南山大学外国語学部)
「日本における福建出身華人の移住・定住戦略:家族誌というアプローチから」

16:15~16:30 コメント 沼崎一郎氏(東北大学文学部)

16:30~16:50 質疑応答

備考:終了後、近隣にて懇親会

【発表要旨①】深田淳太郎氏
第二次大戦において海外で戦没した日本人は240万人にのぼる。戦後、実施された遺骨収容事業によって帰還したのは、2013年時点でおよそ半分の128万柱で、残りの112万柱は海外に残されたままである。本発表で考察するのは、この遺骨収容活動において、海外に置き去りにされた骨と、戦争で亡くなった死者、そして日本に残された遺族(生者)の間の関係である。この三者は、何によって、どのように関係づけられ、またその関係の中でそれぞれがどのように意味づけられるのか。そして、その関係・意味づけは、戦後七十年のあいだにいかに変容し、さらに現在どう変わりつつあるのだろうか。この問題について、あるボランティアグループがソロモン諸島・ガダルカナル島で行なっている遺骨収容活動を事例に考えてみたい。

【発表要旨②】張玉玲氏
日本国籍取得者や不法滞在者なども含めて100万人を超えたとされる在日華人社会は、今や日本最大のエスニック集団となっている。これらの華人の多くは1980年代以降中国の大陸から新たに来日した「新華僑(華人)」であり、出国の時期や動機および来日ルートなど、日中国交回復以前から移住・定住したいわゆる「老華僑(華人)」と大きく異なるため、両者は往々に別の枠組みで議論されることが多く、新、老華僑(華人)はまるで関係のない二つのコミュニティのように扱われてきた。
本報告では、ともに新老華僑(華人)のなかで大部分を占める福建出身者に焦点を当てる。個々人の移住を、その「故郷(母村)」を原点とする家族(一族)の移住・定住の歴史の枠で捉えなおし、新華僑(華人)による、血縁・地縁に基づく伝統的な「連鎖移住」のパターンの活用や老華人を介した積極的なネットワーク構築など、新華人の移住・定住戦略をよりミクロな視点から析出する。

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問い合わせ先:
中部人類学談話会 << anthro-chubu >> 事務局
中京大学現代社会学部岡部研究室気付
E-mail: anthroch[at]gmail.com(@を[at]に置き換えています)
URL: https://anthroch.wordpress.com/

中部地区研究懇談会担当理事 亀井伸孝(愛知県立大学)
中部人類学談話会会長 後藤明(南山大学)
中部人類学談話会事務局 岡部真由美(中京大学) 、藤川美代子(南山大学)

2019/01/27

第5回まるはち人類学研究会・中部人類学談話会第246回例会(190202)

第5回 まるはち人類学研究会(中部人類学談話会共催)が以下の要領で開催されます。

みなさまふるってご参加くださいますようお願い申し上げます。

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◆第5回まるはち人類学研究会(「特別企画:北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)の大学院生・若手研究者との交流セミナー」)◆

【主催】:第5回 まるはち人類学研究会(「特別企画:北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)の大学院生・若手研究者との交流セミナー」)

【共催】:第151 回北陸人類学研究会例会(日本文化人類学会 北陸地区研究懇談会)、中部人類学談話会第246回例会(日本文化人類学会中部地区研究懇談会)

【日時】:2019年2月2日(土)13:00-17:30(若干変更の可能性もあります)

【場所】:北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)金沢駅前オフィス

https://www.jaist.ac.jp/top/kanazawaoffice/

 

<プログラム>

13:00-13:05 あいさつ 伊藤 泰信(JAIST)

13:05-13:10 参加者自己紹介

 

<まるはち人類学研究会研究発表>

13:10-13:35 伊藤 紫(南山大学大学院博士前期課程)

「八重山地域小浜島の手織物──集落に根差した織物作りと使用の現在」

 

13:35-14:00 加藤 英明 (南山大学大学院博士後期課程)

「NC旋盤のデザインと使用──愛知県刈谷市の浮動的町工場の事例より」

 

14:00-14:25 大谷 かがり(中部大学)

「子どもの健康を心配するおばちゃんたちと看護師の説明モデル、それらを翻訳する人類

学者──不就学の外国籍の子どもを支えるNPOでのフィールドワークから」

 

14:25-14:45  コメント 比嘉 夏子(JAIST)(20分)

 

14:45-15:00  休憩(15分)

 

<JAIST研究発表>

15:00-15:20 早川 和哉(JAIST博士後期課程)

「ハワイの伝統舞踊フラをめぐる法人類学──熊本市のフラ教室運営会社の訴訟事例から」

 

15:20-15:40 樋口 容視子(JAIST博士後期課程)

「在日ネパール企業人の社会関係資本と社会移動──エスニックビジネスの事例から」

 

15:40-16:00 須藤 修司 (JAIST博士後期課程)

「変容するメディア環境における有料放送をめぐる人類学的研究──視聴者のライフヒス

トリーから」

 

16:00-16:20 武田 彩子(JAIST博士後期課程)

「看護大学生の海外保健福祉事情研修での学び――異文化看護教育のエスノグラフィ」

 

16:20-16:40 池田 佳奈恵(JAIST博士前期課程)・伊藤 泰信(JAIST)

「医学部の文化人類学教育における映像メディアの活用──その可能性をめぐる予備的

検討」

 

16:40-17:00  コメント 中尾 世治(総合地球環境学研究所)(20分)

 

17:00-17:30 総合討論(30分)

 

17:30 閉会

 

懇親会

 

<問い合わせ先>

まるはち人類学研究会事務局 加藤英明(hide2369@hotmail.co.jp)

2018/12/04

【修正版】中部人類学談話会第245回例会のお知らせ(190113)

先日ご案内した中部人類学談話会第245回例会の開催日時に、誤りがありました。
ご迷惑をおかけして申し訳ございません。つきましては、修正版のご案内をお送りします。どうか皆さまふるってご参加くださいますよう、あらためてお願い申し上げます。

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◆中部人類学談話会第245回例会◆
「野生霊長類保護の人類学」

日時:2019年1月13日(日)13:30-17:30
会場:南山大学 R棟R65教室
*交通アクセス
地下鉄名城線「八事日赤」駅より徒歩約8分)
http://www.nanzan-u.ac.jp/Information/access.html

【プログラム】
13:30-13:40 趣旨説明 竹ノ下祐二(中部学院大学看護リハビリテーション学部)

13:40-14:30 足立薫 (京都産業大学現代社会学部)
「餌やる人々:香港の野生マカクザルと人間の関係」

14:30-15:20 川本芳 (日本獣医生命科学大学獣医学部)
「獣害対策にみるレジリエンス:日本とブータンのちがい」

15:20-16:10 竹ノ下祐二
「ビジネス化するゴリラ保護」

16:10-16:20 休憩

16:20-17:00 コメント 奥野克巳 (立教大学異文化コミュニケーション学部)、松浦直毅 (静岡県立大学国際関係学部)

17:00- 総合討論

備考:終了後、懇親会

【企画趣旨】
「保護」が霊長類学の主要なイシューのひとつとなるのは1990 年代以降であるが、ひとくちに「野生霊長類の保護」といっても、その実情は多岐にわたる。また、保護の現場では、対象となる動物の生態を知ることと同等かそれ以上に、地域住民をはじめとするさまざまな関係者とのかかわりが重要である。
今回の談話会では、野生霊長類の保護を「人と自然のかかわり」のひとつと捉え、人類学的考察を深めることを目的とする。そのために、日本、アジア、アフリカで霊長類の保護に関わる3 名の研究者(霊長類学者) が講演し、人と野生動物の関わりを研究する2 名の人類学者によるコメントしたのち、みんなで議論したい。

【発表要旨】
◆発表1 足立薫 「餌やる人々:香港の野生マカクザルと人間の関係」
香港のマカク属のサルは、都市環境の人間の活動と隣り合わせに生息する。野生動物が保護される郊野公園には散策やスポーツを楽しむ人々とともに、野生動物に餌を与える人々が訪れる。餌やりを禁止して野生動物を自然状態にもどそうとする政府は、餌やりという自然との独自の関わり方を志向する市民に対応するとともに、一方で野生動物に避妊処置を施すことで自然状態に介入している。郊野公園でサルに餌をやり続ける人々とそれをとりまく社会的環境について、他地域の民族霊長類学研究の事例とも比較しながら紹介したい。

◆発表2 川本芳 「獣害対策にみるレジリエンス:日本とブータンのちがい」
自然災害のひとつに獣害があります。今回はこの災害からの回復力(レジリエンス)を話題に、日本とブータンの獣害対策について紹介します。日本は個体数調整を促進し生息数を減らす対策を進めています。一方、ブータンは自国製電気柵システムの開発を進めています。数を減らさないと被害が収拾できないか、被害対策の裏には野生生物と人間の共存問題があります。両国の対策には宗教や生命観・倫理観を反映したちがいがあります。

◆発表3 竹ノ下祐二 「ビジネス化するゴリラ保護」
野生ゴリラの保護活動の主要なトピックは、生息地の住民に対し、ゴリラやかれらの生息環境の消費的な利用をやめさせることの見返りとなる代替生計手段をいかにして提供するかということである。その目玉がゴリラ観光である。ゴリラ観光は成功すれば国や地域に多大な利益をもたらすが、その一方で、ゴリラの「商品化」が進み、現場にビジネスの論理が浸透する。この流れは、商業的成功が保全の成功と混同されるようになってゆく危険をはらんでいる。

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問い合わせ先:
中部人類学談話会 << anthro-chubu >> 事務局
中京大学現代社会学部岡部研究室気付
E-mail: anthroch[at]gmail.com(@を[at]に置き換えています)
URL: https://anthroch.wordpress.com/

中部地区研究懇談会担当理事 亀井伸孝(愛知県立大学)
中部人類学談話会会長 後藤明(南山大学)
中部人類学談話会事務局 岡部真由美(中京大学) 、藤川美代子(南山大学)

2018/11/22

比較民俗学会よりお知らせ(181208-09)

柳田國男と口承文芸

日程:2018年12月8日(土) &9日(日)

場所:愛知大学名古屋校舎(ささしま) W32会議室
●12月8日(土) 12時50分:挨拶

基調講演

13:00- 14:00 小島瓔禮 (比較民俗学会会長・琉球大学名誉教授)

柳田國男の民俗学をいかにして学ぶか-民俗学を民俗学たらしめるための努力 -

共同討議  柳田國男の民俗学に学ぶ (話題提供)

河野 眞 (元・愛知大学教授) 『桃太郎の誕生』に見る柳田國男の合理主義―顧みたバランススシート

何 彬 (首都大学東京・教授) 80年代以降の中国民俗学と柳田國男

 

● 12月月9日(日曜) 個別発表

午前の部:9:30 -12:00

朴 美子(首都大学東京・修士課程在籍) 広西ヤオ族の民俗と神判

阿 盈娜 (神奈川大学・博士課程在籍) モンゴル人の肉文化の多様性

鶴田涼子 (三重大学・講師) 『グリム童話』および『ドイツ伝説集』における聴覚の世界

川谷 真 (比較民俗学会) ヤマトタケルと犬

斧原孝守(比較民俗学会) 東アジアから見た『金の茄子』

 

午後の部:13:00 -15:40

小野田貴夫(常葉大学短期大学部・教授) 宮沢賢治のイメージの作り方

清水伸子(愛知大学・准教授) ロシア民話の中のヤガー婆さんについて

繁原 幸子 (愛知大学・非常勤講師) 山間地と街を結ぶ川の民俗文化

和田清美 (首都大学東京・教授) 魯ゼウォン (天理大学・教授)  『朝鮮通信使』に関する報告

西脇隆夫(名古屋学院大学・名誉教授) オボからマザールへ ― キルギス族の樹木信仰について―

【お問い合わせ】 nobukos@aichi-u.ac.jp (愛知大学 経済学部 清水伸子)

2018/11/22

三河民俗談話会よりお知らせ(181124)

三河民俗談話会 これからのご案内
11月は、松山由布子さん(日本学術振興会 特別研究員)の発表です

タイトル:奥三河の民俗文化にみる宗教者の役割―花祭における祭文にもふれて

松山さんは、主に奥三河の花祭の花太夫の事を研究されてきました。花祭の秘法の執行や伝承などに対して多くの修験道や神楽の記録や保存が行われてきています。一方で、花太夫は民間の宗教者として、病治しのまじないや家相の鑑定など、山里での人々との交流を思わせる実例も残しています。今回は、花太夫たちが民間宗教者として行ってきた、まじないや占いの文書に焦点を当てて、お話を聞きたく思います。

日時  11月24日(土) 14時~17時

場所  愛知大学豊橋キャンパス 5号館4階 541教室

資料代 300円。学生はいつも無料です。(会費制は取っていません。どなたでも参加できます。)

連絡先 事務局・伊藤正英・ケータイ(090-8734‐5227)・メール(da28753@da3.so-net.jp)

2018/09/02

三河民俗談話会よりお知らせ(180922)

三 河 民 俗 談 話 会 例 会

9月は、橘敏夫先生(愛知大学綜合郷土研究所・研究員)の発表です

タイトル:東海道筋におけるおかげ参りと「ええじゃないか」騒動
綜合郷土研紀要の掲載論文「三河吉田の「ええじゃないか」騒動」と、交通史学会の大会で発表した

「文政おかげ参りの町在における諸形態」を合わせた内容で、上記のタイトルで発表しようと思います。

その際には、郷土研所蔵の松坂家文書を紹介する予定です。(橘さん・談)

日時  9月22日(土) 14時~17時

場所  愛知大学豊橋キャンパス 5号館4階 541教室

資料代 300円。学生はいつも無料です。(会費制は取っていません。どなたでも参加できます。)

連絡先 事務局・伊藤正英・ケータイ(090-8734‐5227)・メール(da28753@da3.so-net.jp)

2018/09/02

中部人類学談話会第244回例会のお知らせ(180922)

9月22日(土)に中部人類学談話会第244回例会が開催されます。
以下にご案内申し上げます。
みなさまのご参加を心よりお待ちしております。
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◆中部人類学談話会第244回例会◆

「人類学におけるイレズミ・タトゥー研究の新展開」

日時:2018年9月22日(土)13:30~17:00 (最大延長)
会場:名城大学ナゴヤドーム前キャンパス 西館DW401教室
地下鉄名城線ナゴヤドーム前矢田駅より徒歩約5分
*交通アクセス https://www.meijo-u.ac.jp/about/campus/dome.html

【プログラム】
13:30-13:30 趣旨説明 山本芳美氏(都留文科大学文学部)

13:40-14:20 発表1 山越英嗣氏(早稲田大学人間総合研究センター)
「「痛み」を通じた共同体の形成 千葉市で商店を営む若者たちのタトゥーを事例として」

14:20-14:30 質疑応答

14:30-15:10 発表2 桑原牧子氏(金城学院大学文学部)
「イレズミ=ティキの神像・偶像化と模様化 ジェル、ラトゥール再考」

15:10-15:20 質疑応答

15:20-15:30 休憩

15:30-16:10 発表3 津村文彦氏(名城大学外国語学部)
「東北タイにおけるサックヤンと憑依」

16:10-16:20 質疑応答

16:20-16:50 全体討論
コメンテーター 山本芳美氏(都留文科大学)

備考: 終了後、懇親会

【趣旨】

 今回の談話会は、科研費の共同研究「顔・身体表現から検討するトランスカルチャー下の装飾美」(No.18H04202)と「東南アジアにおける呪術的イレズミの人類学:知識と力をまとう身体の比較研究」(No.17K03300)に参画している研究者によるものである。

 イレズミ・タトゥー研究は、19世紀半ばから専門領域として立ち現れてきた文化・社会人類学のなかでも、古典的なテーマである。先行研究では、ある地域のイレズミの文様、理由、施術師を軸にした精緻な報告が積み上げられてきた。だが、2010年代に入り、日本の観光政策でインバウンドを招致するにあたり、潜在的にあった「温泉タトゥー」問題が焦点化したことに見るように、新たな研究の視座が必要とされている。本研究計画では、研究自体をアップデートさせるべく、社会や歴史のなかでの位置づけ、彫刻や布などのさまざまな表現形態とのつながり、断絶、そして身体感覚など、新しい視野を含んだ考察を試みる。その第一歩として、今回は中部人類学会談話会の場をお借りし、イレズミ・タトゥーを中心に研究してきた研究者が、各自のフィールドを手がかりに報告をおこなうものである。

【発表要旨1】 山越英嗣氏
「「痛み」を通じた共同体の形成 千葉市で商店を営む若者たちのタトゥーを事例として」

現代の日本社会における若者のタトゥーは、ファッションの一環としての消費活動や、あるいは支配社会への抵抗であるとする表層的な理解にとどまってきた。それに対して本発表が明らかにするのは、タトゥーを身体に入れる痛みと、「社会的逸脱者」というスティグマを背負うことの両方の「痛み」を同時に引き受けることを通して、特別な紐帯を築こうとする若者たちの姿である。本発表では、2012年に千葉市で行ったフィールドワークのデータを用い、彼らが身体に入れているタトゥーの具体的な図柄に着目した報告を行う。

【発表要旨2】 桑原牧子氏
「イレズミ=ティキの神像・偶像化と模様化 ジェル、ラトゥール再考」

本発表は、タヒチの社会状況とイレズミの道具や技法が変容することで、イレズミで彫られるティキがいかに生成変化したかをジェルとラトゥールを再考しながら論じる。ティキは伝統信仰においては「無形」を表す、模様のない木片であったのが、イレズミ施術では皮膚に有形で彫られ、有形であってもマルケサス伝統イレズミでは部位、そして道具の変化と共に全身へと形状が変容する。これらティキの物質性と形状が、「神像・偶像のティキ」と「模様のティキ」を、さらに、悪魔祓いの現場では「悪魔の入口のティキ」を生成させる。形状や物質性に誘導されながら、人々がティキに働きかけ、さらに、ティキに関わる人々の間で、ティキについての異なる見解が交わされることによって、イレズミ=ティキの神像・偶像化と模様化が生じることを考察する。

【発表要旨3】 津村文彦氏
「東北タイにおけるサックヤンと憑依」

 本発表は、タイの呪術的な力をもつサックヤン(sakyan)を取り上げ、身体装飾の一つと考えられてきたイレズミを媒介として、知識と力と身体とが交差する局面を分析する。敵からの防御、異性の誘惑などの神秘的な力をもつとされるサックヤンは、シャンやクメールからの影響を受けながらタイで古くから実践されてきたが、近年ではマスメディアを通して世界でも広く知られる。本報告では東北タイのいくつかの彫り師を事例として、仏教やバラモン教との関わり、憑依儀礼における意味づけ、美醜と善悪などを考察し、聖なる知識と呪的な力が物質性をもって立ち現れるという点で、東北タイに見られる他の呪術実践と深い関わりをもつ点を指摘する。
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問い合わせ先:
中部人類学談話会 << anthro-chubu >> 事務局中京大学現代社会学部岡部研究室気付
E-mail: anthroch[at]gmail.com(@を[at]に置き換えています)
URL: https://anthroch.wordpress.com/

中部地区研究懇談会担当理事 亀井伸孝(愛知県立大学)
中部人類学談話会会長 後藤明(南山大学)
中部人類学談話会事務局 岡部真由美(中京大学) 、藤川美代子(南山大学)