2024/04/12

240525中部地区修論・博論発表会のお知らせ

みなさま

このたび、下記の要領で、2024年度中部地区修士論文・博士論文発表会を開催することとなりました。
ふるってご参加くださいますよう、お願い申し上げます。

zoom参加および懇親会(対面のみ)参加される方は、必ず事前のお申し込みをお願いします。

————————————————————–

中部地区研究懇談会(中部人類学談話会第270回例会)
修士論文・博士論文発表会

◆日時
2024年 5月25日(土)10:30~18:05 

◆ハイフレックス開催
-南山大学Q棟Q103教室
-Zoom

参加希望者は5月24日(金)正午までに下記URLよりお申し込みください。追ってアクセス情報をお送りします。

(https://forms.gle/JsvT7oypZZckizXQ7)

◆プログラム

修士11名(発表18分+質疑応答7分+入れ替え5分)・博士1名(発表40分+質疑応答20分)

・10:30-10:35 

開会挨拶 渡部森哉(南山大学)


【修士論文の部1・座長:宮脇千絵(南山大学)】

・10:35-11:00 

 山田真紀

「朝鮮半島にルーツを持つ「帰化者」家庭のオートエスノグラフィー」

(提出先:南山大学大学院人間文化研究科)

・11:05-11:30 

馬場由美子(愛知県立大学大学院国際文化研究科)

「ウルグアイの“Comunidad Japonesa”にみる「日系社会」の一形態」

(提出先:愛知県立大学大学院国際文化研究科)

・ 11:35-12:00 

椎葉美耶子(名古屋大学大学院人文学研究科)

「中山間地域がいかに移住者を受け入れるか:宮崎県東臼杵郡椎葉村における移住の状況を事例として」

(提出先:名古屋市立大学大学院人間文化研究科)

・12:05-12:30 

鈴木美穂(学校法人河合塾学園トライデント外国語・ホテル・ブライダル専門学校・専任講師)

「成人発達障害者の「生きづらさ」をめぐる研究」

(提出先:名古屋大学大学院人文学研究科)

(休憩45分)

【修士論文の部2・座長:松浦直毅(椙山女学園大学)】

・13:15-13:40 

池畑早穂(野外民族博物館リトルワールド学芸課・学芸員)

「愛知県北設楽郡東栄町における花祭り実施と継承の現在―東栄町小林区の事例を中心に―」

(提出先:名古屋大学大学院人文学研究科)

・13:45-14:10 

佐藤優有(名古屋大学大学院人文学研究科)

「パンデミック下における文化活動の実践-当事者のレジリエンスによる浜松まつりの新たな展開」

(提出先:静岡文化芸術大学大学院文化政策研究科)

・14:15-14:40 

李昌昊(愛知県立大学大学院国際文化研究科)

「スポーツチャンバラの勝ち負けはどう決まるのか?−静岡県におけるスポチャン教室でのフィールドワークから−」

(提出先:静岡大学大学院人文社会科学研究科)

 (休憩15分)

【修士論文の部3・座長:亀井伸孝(愛知県立大学)】

・14:55-15:20 

野口真花

「持続可能な観光の考察—バリ島プンリプラン村を事例として—」

(提出先:南山大学大学院人間文化研究科)

・15:25-15:50 

原真由美(名古屋大学大学院人文学研究科)

「フィリピンにおける葬送儀礼の変容に関する人類学的研究―北部山岳地帯サガダにおける Hanging Coffins の事例―」

(提出先:名古屋大学大学院人文学研究科)

・15:55-16:20 

野川陽介(名古屋大学大学院人文学研究科)

「現代日本社会における教会コミュニティの存在意義と持続性-瀬戸永泉教会の実地調査を通して」

(提出先:名古屋大学大学院人文学研究科)

(休憩15分)

【修士論文の部4・座長:藤川美代子(南山大学)】

・16:35-17:00

吉川主浩(南山大学大学院人間文化研究科)

「古代中央アンデス、ワリ帝国における支配の「モザイク」の検討:儀礼的コンテクスト出土のワリ様式土器の器形セットの比較から」

(提出先:南山大学大学院人間文化研究科)

【博士論文の部】
 ・17:05-18:05 

鈴木美香子(名古屋市立大学大学院人間文化研究科人間文化研究所・研究員)

「旅の土産品と真正性―高度経済成長期以降の日本における菓子土産の地域性をめぐって―」

(提出先:名古屋大学大学院人文学研究科)

懇親会(対面のみ)あり。

ーーーーーーーーーー

▶︎発表要旨

【山田真紀】

本論文は、発表者である山田真紀が属している「在日朝鮮人」から「帰化」した家庭である山田家を対象にしたものである。山田家という家庭は、四世代にわたって日本で生活し、その生活様式を朝鮮半島由来で「在日朝鮮人」的なものから、試行錯誤を重ねながら「日本人」として生きていくものに変化させていった。「在日朝鮮人」の先行研究では、日本への「帰化者」には焦点が当たらず、また「帰化者」に関わらず若い世代を中心とした研究は多くない。しかし、山田家は、日本に渡って四世代目であり、かつ日本人との通婚が行われ、世代交代が進んでいる。そこで本研究では、「在日」一世を曾祖父母に持ち、「在日」二世であり「帰化」の当事者を祖父に持つ発表者が、自身の家族の生き方を内部から観察することで、調査事例の少ない「帰化」家庭の実態を記述する。そして山田家の一員である「私」という視点から、祖先と家族の生き様を知ることで、その子孫である「私」がどのような立ち位置にいるのかを探るものとなる。

【馬場由美子】

本研究は学術的に空白地域であり続けたウルグアイの日本人移民と子孫のコミュニティに焦点を当て、中南米日本人移民研究群に新たな知見を連ねた。他国の「日系団体」が三世、四世、五世と世代交代を重ねる中、二世の段階で既に消滅が懸念されている在ウルグアイ日本人会(AJU)の状況は、どのような背景の帰結によるものなのか。ウルグアイで生まれ育ち、AJUを下支えしてきた二世の女性10人の語りを分析した結果、血統を軸とした組織運営への限界や、ウルグアイ人を包摂した文化発信拠点への変容を望むものの具体策が見いだせず諦念を抱くに至った心情が明らかになった。活動量や発信力が日系団体の活力として評価されがちな昨今、ウルグアイの二世たちは個々人が日本文化を愛し、日本人移民の子孫というアイデンティティに誇りを持っていた。この現状は「日系社会」に拘泥しない日系コミュニティの有り様であると結論づけた。

【椎葉美耶子】

人口減少・少子高齢化が顕著な中山間地域における移住の状況への関心の高まりがある。本研究では、村民がどのような過程を経て移住者を受け入れているのかについて明らかにすることを目的とした。研究方法は移住者の受け入れに力を入れている宮崎県東臼杵郡椎葉村を事例として選択した。現地フィールドワーク調査(5日程度/1回)を、4回に渡って実施し、地域おこし協力隊として移住した者3名、地域おこし協力隊ではなく移住した者2名、6人の村民に対して、ヒアリング調査を実施した。研究の結果、移住者が分からないことに遭遇した際に、一度は村外での生活を経験した村民が、新しい移住者の気持ちに寄り添っていることがわかった。

【鈴木美穂】

本論文は、成人発達障害者が抱える「生きづらさ」が生まれる過程と要因を、藤堂(2019)にならい本人の特性に起因する「生きづらさ」と、環境に起因する「生きづらさ」に分けて分析するとともに、現代の「健常者」概念を批判的に検討し、彼らの「生きづらさ」を軽減する方途を探求したものである。1970年代以降の国内外の障害者運動と障害学・障害文化に関する研究、近年の発達障害に関する先行研究をふまえ、フィールド調査において聞き取りを実施した8名の成人発達障害者の事例を取り上げ、彼らが抱える問題を本人要因と環境要因に分けて「生きづらさ」の内実を明らかにした。その上で、2点の要因がもたらす影響と「生きづらさ」の軽減策について考察した。また、本人要因と環境要因の相互作用による「生きづらさ」の影響について、それらの背景にある文化的社会的課題についても批判的に再考した。

【池畑早穂】

近年、地方社会は高齢化や過疎化という課題を抱え、その中で伝えられてきた民俗芸能や祭は担い手不足により存続の危機を迎えているとされる。本論文では、愛知県北設楽郡東栄町小林区の花祭りの状況(2018年~2019年)について、特に祭の運営面から記述した。当該地域における祭の「担い手不足」問題に関して、先行研究では過疎化や少子高齢化といった外的要因からの説明が主であった。しかし、2016年に「小林花祭実行委員会」が設立されたことで、「担い手不足」には従来の花祭り運営体制に起因する内的要因も存在することが顕在化した。すなわち、一部の層が祭りを中心的に担ってきた歴史が、現在の祭の担い手を限定的にしているということである。さらに、調査時の運営体制や人々の花祭りへの関わり方から、花祭りが小林区に対してもつ現代的意義は、「小林の人」の連帯の創出の場であるとともに「小林区」の力の継続を確認する場であると結論付けた。

【佐藤優有】

本論文は、Covid-19のパンデミック期間中に実施されてきた浜松まつりを事例とし、祭礼の運営と実施に関わるさまざまなアクターたちの創意工夫を、レジリエンスの発揮という観点から検討したものである。浜松まつりは、遠州地域で子どもの誕生を祝う初凧の風習に由来するとされる凧合戦と、御殿屋台の引き回しを中心とする都市祭礼であるが、パンデミック期間中には規模を縮小したり、内容を一部変更するなどの工夫がみられた。具体的には、祭礼の関係者は「初子のためのまつり」というまつりの核の部分を再認識し、その核の部分を祭礼で体現することを優先しながら、規則の変更や芸態の変更などを行った。以上の記述と考察から、パンデミックは文化の継承にとって大きな危機であるとともに、文化の継承者にとっては自身の文化を客体化し、新たな継承方法を模索する機会ともなり得ることを指摘した。

【李昌昊】

本研究の目的は、静岡県静岡市のスポーツチャンバラ(以下スポチャン)教室・S塾におけるフィールドワークに基づき、参加者たちが如何に試合の勝ち負けを判定し、またその判定が如何にその場の状況に応じて形成されているのかを明らかにすることである。スポチャンは武道のように精神性や人格養成を重視するより、勝ち負けを重視し競技スポーツの性格を持っている。しかし、勝ち負けを判定する基準ともなるルールがその場の状況に応じて改変されることがあり、常に一定ではない。そのため、判定は所定のルールに則り公平に勝敗を決することを是とする近代スポーツとも異なっている。このようなスポーツでもあり武道でもあるスポチャンの試合においては、審判員の一方的な判断だけでなく、選手からの異議申し立てなども確かに勝ち負けを判定する材料とされる。本研究はスポチャンの練習と試合の事例を取り上げ、当事者たちのコミュニケーションに注目し、審判員と選手たちがいかに納得のゆく判定を達成できるのかを考察する。

【野口真花】

本論文は、インドネシア共和国バリ州のプンリプラン村を主な事例に、人々が自らの生活圏に観光客を誘致する観光形態において、村人がどのような意識を抱いているのかに着目しながら、持続可能な観光の可能性と限界について考察しようとするものである。本論文では、バリの文化・社会・観光一般に関する先行研究を活用するとともに、計2回のフィールドワーク調査を実施することで、現地での対面インタビューを行い、コロナ禍を経た現地の状況に関するデータを補足しながら、村人がいかに自らの観光を捉え実践しているかを捉えていく。そして、川森博司の議論と、社会学や人類学の6つの理論的枠組みを基盤に、プンリプラン村の観光を分析する。それらを参考するとともに、UNEP & UNWTOの持続可能な観光の定義と説明を踏まえた持続可能な観光を検討するうえで重要と思われる7つのポイントなどを通して、プンリプラン村の観光が持続可能なものかを検討する。

【原真由美】

フィリピン北部山岳地帯に位置するサガダのHanging Coffinsは、棺を崖に掛ける伝統葬法である。人間が持つ死のイメージを表出させた葬送儀礼は、社会や文化に応じて変化する。本研究では、キリスト教の流入や観光産業の台頭がHanging Coffinsに及ぼした影響に関する調査を行い、伝統葬法の変容を人類学的手法によって明らかにした。調査データの分析から、以下の2点の事実を確認した。1.キリスト教(フィリピン聖公会)と在来信仰の宗教的シンクレティズムはサガダの人々の他界観を変化させ棺の形態に影響を及ぼしている。2.観光産業の台頭によって、サガダの人々は「観光資源としての棺」と「祖先が眠る棺」との間で葛藤している。以上より、社会や文化の状況に応じた葬送儀礼や他界観の変容には、住民それぞれの宗教的背景や立場などが反映されていると結論づけた。

【野川陽介】

本研究は、現在の日本社会におけるキリスト教会の実態を解明し、持続可能性について検討を試みるものである。宗教的なものに対する漠然とした「忌避感」「警戒感」がある日本社会という環境下で信仰の場を守るためにどのような取り組みや地域社会と繋っているかに焦点を当て、信徒以外にはほとんど知られていない教会の運営メカニズムを明らかにすることを目的とした。得られた所見は、教会が布教や教勢拡大を直接志向するのではなく、信徒のための場を守ることに重点を置き、物質的な見返りを求めない、むしろ自ら手放すような地域貢献によってその目的を果たそうとしていることだった。この構造を安定化させるためには教会コミュニティの存在と地域の関わりが肝であることが判明した。それは、人間関係の構築や成長に寄与し、地域社会の活性化に貢献する場だった。そして、それが地域貢献と存在感を出していくことに必要不可欠なものなのだ。

【吉川主浩】

南米のペルーでは、紀元後650-1000頃、ペルー中央高地南部のアヤクーチョ盆地に位置するワリ遺跡を中心として、ワリ帝国が現在のペルーの山岳部及び海岸部のほぼ全域に拡大した。ワリの物質文化はペルーの広い地理的範囲に広がったが、その現れ方は地方によって異なる。首都の要素がそのまま現れる場合もあるが、地方の要素との融合、地方での模倣など様々な場合がある。この地域的多様性は、ワリ帝国と地方社会との関係性の違いや、地方支配のために採用された戦略の違いとして解釈され、帝国全体は「モザイク」状に組織されると推測されている。またワリ帝国では、宗教儀礼が支配者の地位を正当化するために利用され、帝国拡大や地方支配において重要な役割を担ったと考えられている。本研究では、儀礼的コンテクストから出土したワリ様式の土器の器種構成を遺跡間で比較することで、ワリ帝国の地方支配の「モザイク」が具体的にどのような形で現れるかを検討する。

【鈴木美香子】

本論文は、日本の高度経済成長期から現在に至るまでの期間に販売された菓子土産を対象とし、それらにおける地域性の主張とその時代的変化について、主に製造者側の立場に即して記述するとともに、観光人類学における旅と「聖杯」、土産品と真正性をめぐる議論に位置づけて考察したものである。菓子土産は、新開発の菓子製造技術によって1970年代頃から大量生産され、高品質化とともに保存期間の長期化と個包装化が進められて市場を急拡大したが、1990年代以降、各地域特有の農産物や特産品を原材料に使用していることが強調されるようになりつつある。時代とともに強調する内容こそ変化してきたものの、菓子土産においては地域をめぐる真正性の担保が常に重視されてきたといえる。本論文は、これらの事例の検討から、人の空間的移動にともなう聖/俗をめぐる構造分析と通過儀礼論が依然として一定の有用性を持ち得ることを指摘した。

2024/02/21

(共催)第8回 まるはち人類学研究会(「特別企画:北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)の大学院生・若手研究者との交流セミナー」)

【主催】第8回 まるはち人類学研究会(「特別企画:北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)の大学院生・若手研究者との交流セミナー」)

【共催】第171回北陸人類学研究会例会(日本文化人類学会北陸地区研究懇談会)、中部人類学談話会第270回例会(日本文化人類学会中部地区研究懇談会)

【日時】:2024年3月3日(日)13:00-17:30(若干変更の可能性もあります)

【場所】:オンラインのみ(zoom)にて開催

※3月1日(金)までに、以下のURLに必要事項を記入して送信してください。開催日までにZoomのアクセス情報をお送りします。

https://forms.gle/xKr8MYs6huP2uZnf9

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 【プログラム】

13:00-13:05  開会挨拶 伊藤泰信(JAIST)

13:05-13: 25 (発表15分、質疑応答5分)

青野大輔(JAIST博士後期課程、金沢大学)・伊藤泰信(JAIST)

「低学年次の医学生に対する文化人類学教育――金沢大学医学類におけるアクションリサーチ」

 13:25-13:45

菅井悦子(JAIST博士後期課程)

「バックグラウンド知識の異なる治験コーディネーター(CRC)の初期教育――治験施設支援会社(SMO)におけるエスノグラフィックリサーチ」

 13:45-14:05

山本絵美(JAIST博士前期課程)

「作業療法士がおこなう患者教育サービスの便益特性――アルコール依存症患者向け集団プログラムの事例研究」

 14:05-14:25

小野田敬(理化学研究所)

「自書を語る:『オープンイノベーションとアカデミア』白桃書房」

14:25-14:45

コメント 加藤英明(南山大学)・大谷かがり(中部大学、JAIST)

14:45-14:55

コメントに対する発表者の応答

14:55-15:05 休憩

15:05-15:25

天野紗緒里(名古屋大学博士後期課程)

「親子関係の親密性の再解釈ースピリチュアルカウンセリングの事例から」

 15:25-15:45

片岡良美(名古屋大学博士後期課程)

「「コンセプト」を可視化することとはどういうことか――学際的な共同研究における「コンセプト図」制作の事例から」

 15:45-16:05

野田雅子(名古屋大学博士後期課程)

「萱津神社(愛知県あま市)の香の物献進について」

 16:05-16:25

加藤英明(南山大学)

「自書を語る:『ひとつとして同じモノがない――トヨタとともに生きる「単品モノ」町工場の民族誌』春風社」

16:25-16:45

コメント:杉本洋(新潟医療福祉大学)、山口宏美(JAIST)

16:45-16:55

コメントに対する発表者の応答

16:55   休憩

17:05-17:30  全体討論

17:30   終了

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

問い合わせ先:
研究会幹事
大谷 かがり
E-mail: s2040401[at]jaist.ac.jp(@を[at]に置き換えています)

2024/01/19

240223中部人類談話会第269回例会(中部地区研究懇談会)のお知らせ

中部人類学談話会第269回例会(中部地区研究懇談会)を2024年2月23日(金・祝)に開催します。

対面のみの実施となりますが、多くのみなさまのお越しをお待ちしています。

—————————————–

中部人類学談話会第269回例会(中部地区研究懇談会)

◆日時
 2024年2月23日(金・祝) 14:00~17:20

◆会場:南山大学B棟B21教室
 交通アクセス(地下鉄名城線「八事日赤」駅より徒歩10分)
 https://www.nanzan-u.ac.jp/Information/access.html

*ハイブリット開催ではありません。ご了承ください。

◆プログラム 

14:00~14:05 開会の挨拶 
14:05~15:35 中村真里絵(愛知淑徳大学)
「未整理資料を整理する試み:私設博物館収蔵資料の保全手法の検討」
15:50~17:20 ムンシ ロジェ ヴァンジラ(南山大学)
「キリシタン神社の歴史と現状ー地域社会の宗教観をめぐってー」

◆発表要旨

・中村真里絵「未整理資料を整理する試み:私設博物館収蔵資料の保全手法の検討」

博物館資料は元々あった地域の文脈から切り離されて展示される。しかし、出来る限りの情報を資料として残すことで、その資料的価値が担保される。しかし、実際にはそうした情報が付与されていない資料が日本の多くの私設博物館には存在する。

故横田正臣氏が私財を投じて設立した愛知県新城市の私設博物館、ヨコタ博物館にもそうした資料が存在する。横田氏は1969年にバンチェン土器と運命的に出会ったことを契機に、30年に渡って、バンチェン遺跡をはじめ、東南アジア大陸部に関連する10,000点以上もの資料を収集した。しかし、収集時の情報がないため、各資料の学術的価値は不明で、ほとんどが未整理状態にある。また現在のところ後継者もいないため、博物館存続は岐路に立たされている。

本発表では、こうした学術情報のない資料を所有する博物館の現状と、発表者が進めている研究を紹介し、博物館資料の保全について検討したい。

・ムンシ ロジェ ヴァンジラ「キリシタン神社の歴史と現状ー地域社会の宗教館をめぐってー」

本研究は物語分析の手法を用い、キリシタン神社の特徴を検討することを主な目的としている。具体的には、長崎県におけるかくれキリシタンの宗教実践とその遺物が容易に観察できる印象的な宗教現象の文脈で行われている。民族誌的データと文献調査の結果を統合することにより、キリシタン神社はかくれキリシタンの宗教性を表し、地元コミュニティに統合されていると見られる。

この文脈に基づく調査は、キリシタン神社が日本におけるキリスト教の使命の足跡を象徴し、聖なる場所や機関としての重要性を強調している。少なくとも、これらの側面と輪郭はサブカルチャーの象徴性を反映している。この側面は通常は黙されているが、キリスト教と日本の伝統の中で完全に理解されていることが示唆される。

そのため、本研究はキリシタン神社がキリシタンの物質的宗教において他の神聖な対象(例:キリシタン神社祭)だけでなく、宗教的なテキストや物質的な器具にもより高い霊的な側面が儀式的に帰属して拡張されてきたかを理解するための洗練された解釈ツールを提案している。この研究は、かくれキリシタン宗教の適応と保存が信者の生活において宗教的な活力と変化する地域での確認にどのように寄与するかを強調している。

===========================
◆お問い合わせ先
中部人類学談話会事務局
南山大学人類学研究所 宮脇研究室気付
E-mail: anthroch[at]gmail.com(@を[at]に置き換えています)
Facebook:https://www.facebook.com/ChubuJinrui/
URL: https://anthroch.wordpress.com/

中部地区研究懇談会担当理事 湖中真哉(静岡県立大学)
中部人類学談話会会長 渡部森哉(南山大学)
中部人類学談話会事務局 吉田早悠里(名古屋大学)、宮脇千絵(南山大学)

2023/11/08

中部人類学談話会第268回例会「野生動物をめぐるディスコミュニケーション:名古屋都市圏近郊部にみる害獣駆除の現場から」(共催)第50回椙山フォーラム「人間と動物はどのような関係を取り結んできたか」のお知らせ

下記の日程で、第268回例会を対面で開催します。

なお、プログラムの2から6を椙山女学園大学の職員が録画し、「第50回椙山フォーラム」として、12月8日(金)から18日(月)の間、オンデマンド公開します(椙山女学園大学への事前申し込み者にかぎり視聴可能)。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

第50回椙山フォーラム「人間と動物はどのような関係を取り結んできたか」

●日時:11月25日(土)、14:00〜16:35

●会場:椙山女学園大学星が丘キャンパス 

    現代マネジメント学部205室

(アクセス:https://www.sugiyama-u.ac.jp/gakuen/access/

●実施方法:対面のみ(後日オンデマンド公開します。詳細は下記)

●主催:椙山女学園大学 人間学・ジェンダー研究センター

●共催:中部人類学談話会

●フォーラム概要:

過去2年間の椙山女学園大学人間学研究センター人間講座で「人間と動物の関係の諸相」を取り上げてきた。2021年度は、野生動物と環境の関係に焦点を当てて、特に鳥類と人間との関係を取り上げた。2022年度は、人間の動物観が象徴的に現れる動物園の現状や問題点、新たな動物園構想などについて取り上げた。それをうけて2023年度は、椙山フォーラムとして、「人間と動物はどのような関係を取り結んできたか」と題して取りまとめを行う。

●プログラム:

1.14:00-14:05 中部人類学談話会世話人の挨拶

2.14:05-14:15 「開催趣旨、及びこれまでの人間学研究センターの取り組みの説明」

                    杉藤重信(椙山女学園大学)

3.14:15-15:15 「野生動物をめぐるディスコミュニケーション:名古屋都市圏近郊部にみる害獣駆除の現場から」

                    二文字屋脩(愛知淑徳大学)

講演概要:農作物被害に生態系被害、人身被害に家屋被害。野生動物が引き起こすこれらの「問題」は、自然と社会の変化に伴い増加の一途を辿っています。このような状況を踏まえて本報告では、いわゆる「獣害」が名古屋都市圏近郊部においても生じていることを確認しつつ、獣害対策の難しさが主に私たち人間側のディスコミュニケーションによって生じていることを明らかにします。

4.15:15-16:00 コメント

                    竹ノ下祐二(中部学院大学)

                    松浦直毅(椙山女学園大学)

                    五百部裕(椙山女学園大学)

5.16:00-16:30 総合討論

6.16:30-16:35 閉会の挨拶

                    杉藤重信(椙山女学園大学)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

●なお、オンデマンド公開を視聴するための事前申し込みフォームについては、11月13日(月)より申し込みを開始する予定です。以下のURLより申し込んでください。

●また椙山女学園大学が収録した部分については、後日、文字起こしを行い、年度内にCD−ROMによる出版およびホームページにて公開する予定です。

2023/10/02

第38回まるはち人類学研究会「中部地区大学院生発表会」

第38回まるはち人類学研究会「中部地区大学院生発表会」開催のお知らせ

どなたでもご自由に参加していただけますので、多くのみなさまのご参加をお待ちしています。


=============================

【主催】まるはち人類学研究会

【日時】2023年10月14日(土) 15時~17時05分(若干変更の可能性もあります)

【場所】南山大学 S棟67教室・オンライン(Zoom)

※10月12日(木)17時までに、以下のURLに必要事項を記入して送信してください。開催日までにZoomのアクセス情報をお送りします。

https://forms.gle/VVJWitLdfXeXuNjh7

※会場(南山大学キャンパスマップ)

https://www.nanzan-u.ac.jp/CMAP/nagoya/campus-nago.html)

【プログラム】

15:00-15:05 開会挨拶 (大谷かがり 中部大学)

15:05-15:25(発表・質疑応答含めて20分)

野口真花(南山大学大学院 人間文化研究科人類学専攻 博士前期課程2年)

「持続可能な観光の考察——プンリプラン村を事例として考える——」

15:25-15:45  

山田真紀(南山大学大学院 人間文化研究科人類学専攻 博士前期課程2年)

「朝鮮半島にルーツを持つ「帰化」家庭の当事者から見る日本のマルチ・エスニック」

15:45-16:05

原真由美(名古屋大学大学院 人文学研究科文化人類学専攻 博士前期課程2年)

「フィリピン北部山岳地帯におけるエピスコパルの受容と土着文化への影響」

16:05-16:25

野川陽介(名古屋大学大学院 人文学研究科文化人類学専攻 博士前期課程2年)

「現代日本におけるプロテスタント教会の文化人類学的研究」

16:25-16:35 休憩

16:35-17:05

コメント(大谷かがり 中部大学)とそれに対する応答、その後総合討論

17:05 終了


==============================

問い合わせ先:

野口真花E-mail:sket.rui[at]gmail.com(@を[at]に置き換えています)

2023/09/25

231028中部人類談話会第267回例会(中部地方研究懇談会)のお知らせ

中部人類学談話会第267回例会(中部地区研究懇談会)を2023年10月28日(土)に開催します。

対面のみの実施となりますが、多くのみなさまのお越しをお待ちしています。

—————————————–

中部人類学談話会第267回例会(中部地区研究懇談会)

◆日時
 2023年10月28日(土) 13:30~16:50

◆会場:南山大学B棟B21教室
 交通アクセス(地下鉄名城線「八事日赤」駅より徒歩10分)
 https://www.nanzan-u.ac.jp/Information/access.html

*ハイブリット開催ではありません。ご了承ください。

◆プログラム 

13:30~13:35 開会の挨拶 
13:35~15:05 額田有美(南山大学)
「現代コスタリカのフードスケープ: 先住民的な米料理arroz guachoに着目して」
15:20~16:50 甘靖超(名古屋大学)
「「家祭」と「族祭」にみる供物の特徴とその変容ーー中国江南地域の祖先祭祀を事例に」

◆発表要旨

・額田有美「現代コスタリカのフードスケープ: 先住民的な米料理arroz guachoに着目して」

 2021年に独立200周年を迎えたコスタリカ共和国では、先住民やエスニックマイノリティの文化遺産への注目が高まっている。食文化もその1つである。たとえばarroz guachoと呼ばれる米料理は、これまでは南部の先住民居住区などでのみ調理され食される家庭料理にすぎなかったが、先住民的ガストロノミーを象徴する一品として現在は首都圏のレストランでも好んで食されるようになっている。先住民的な食をめぐるこのような現状について、今日「先住民である」と自認する人びとはどう捉えどのような行動を起こしているのだろうか?
 本発表では、2014年から2023年までに実施したコスタリカ南部の先住民居住区での現地調査ならびに2020年から2022年にかけて行ったオンライン調査から得た質的データをフードスケープ(foodscape)という視点から考察する。そうすることで、さまざまなプレイヤーが参加し、多民族・複文化化が進む同国の食の動態の一端を描き出すことを試みる。

・甘靖超「「家祭」と「族祭」にみる供物の特徴とその変容ーー中国江南地域の祖先祭祀を事例に」

 中国では漢民族の祖先祭祀は、各家が年中行事の節目や冠婚葬祭時に家や墓前で行う「家祭」と、「○氏宗親会」と呼ばれる同姓の親族集団(宗族)が祠堂に集まり、その一族の先祖を祭る「族祭」に大別できる。近年、経済成長を背景に数百人が参加する大規模な「族祭」が再び行われるようになった。一方、都市開発に伴って従来の生業が衰退し伝統的生活スタイルが維持できなくなりつつある。
 本発表は、こうした伝統の衰退と復活が絡み合うなか、祖先祭祀の供物と祭祀に伴う食事行動に着目し、供物の献立と作法およびその民俗的意義を明らかにする。まずは長江下流域の南部に位置する江蘇省無錫市鵞湖華氏一族の祖先祭祀を事例に聞き取り調査および明代の家訓集に基づき、明代から現代までの変遷をたどる。そして浙江省嘉興市海塩の銭氏一族の祖先祭祀および呉越国王銭镠秋祭・廟会の調査を報告する。最後に両地域の祖先祭祀を比較し、地域や時代変遷をこえた供物の構造的特徴を探求する。

===========================
◆お問い合わせ先
中部人類学談話会事務局
南山大学人類学研究所 宮脇研究室気付
E-mail: anthroch[at]gmail.com(@を[at]に置き換えています)
Facebook:https://www.facebook.com/ChubuJinrui/
URL: https://anthroch.wordpress.com/

中部地区研究懇談会担当理事 湖中真哉(静岡県立大学)
中部人類学談話会会長 渡部森哉(南山大学)
中部人類学談話会事務局 吉田早悠里(名古屋大学)、宮脇千絵(南山大学)

2023/05/12

230624中部地区修論発表会のお知らせ

みなさま

このたび、下記の要領で、2023年度中部地区修士論文発表会を開催することとなりました。
ふるってご参加くださいますよう、お願い申し上げます。

————————————————————–

中部地区研究懇談会(中部人類学談話会第266回例会)
修士論文発表会

◆日時
2023年 6月24日(土)14:00~16:30 

修士4名(発表20分+質疑応答10分+入れ替え5分)

◆ハイフレックス開催
-南山大学Q棟Q103教室
-Zoom
参加希望者は6月23日(金)正午までに下記URL(Googleフォーム)よりお申し込みください。追ってアクセス情報をお送りします。

>申込フォーム https://forms.gle/VR1FYpd8FWxmUFzU9

◆プログラム 

14:00~14:05 開会の挨拶

14:05~14:35 
南智博(南山大学大学院人間文化研究科人類学専攻)
「インカ帝国高地大規模遺跡の空間構造-王領と行政センターの比較-」
 (提出先:南山大学大学院人間文化研究科人類学専攻)

14:40~15:10 
山中海瑠(名古屋大学大学院人文学研究科・日本学術振興会特別研究員(DC 1))
「岐阜県大矢田神社「ひんここ舞」の歴史的変遷と芸態の再考-人形の物質性に注目して-」
 (提出先:名古屋大学大学院人文学研究科)

(休憩)15分

15:25~15:55 
渡邊咲紀(長浜市曳山博物館)
「白川郷における互助組織について」
 (提出先;名古屋大学大学院人文学研究科)

16:00~16:30 
安藤救二(名古屋大学大学院人文学研究科)
「グローバリゼーション下における労働観の変容-性産業への人身の売買を事例に-」
 (提出先:名古屋大学大学院国際開発研究科)

◆発表要旨

14:05~14:35 
南智博(南山大学大学院人間文化研究科人類学専攻)
「インカ帝国高地大規模遺跡の空間構造-王領と行政センターの比較-」

【要旨】本研究は、インカ帝国の王領と行政センターと呼ばれるカテゴリーに属する大規模な遺跡の建築や空間構造を比較し、その違いを明らかにしようと試みたものである。インカ帝国とはかつて15~16世紀に南米のペルー南高地のクスコを中心に、中央アンデスの広大な範囲に栄えた国家である。この帝国は拡大に伴って、地方統治の拠点となる行政センターと呼ばれる施設を各地に、各王に属する王領と呼ばれる遺跡を首都周辺に配備した。本論では拡大期にあたる3代の王と対応させつつ、各カテゴリー3遺跡を選定し、比較検討を行った結果、遺跡の中心性や倉庫の形状の違いが確認され、その差異をインカの重要儀礼であるシトゥア祭に関連付けて考察を行った。

14:40~15:10 
山中海瑠(名古屋大学大学院人文学研究科・日本学術振興会特別研究員(DC 1))
「岐阜県大矢田神社「ひんここ舞」の歴史的変遷と芸態の再考-人形の物質性に注目して-」

【要旨】岐阜県美濃市大矢田の「ひんここ舞」は、小山の斜面に露天の舞台を設け、全長2m重量3㎏を超える巨大な棒人形を遣い、須佐之男命の大蛇退治を演じることで知られている。本研究は、舞で用いられる人形の物質性に注目しつつ、参与観察と聞き取り調査、古文書調査にもとづいて、舞の成立と展開を再検討するとともに、この舞を傀儡人形劇ないし中世的山鉾芸能に分類してきた従来の類型論を再考したものである。人形の物質的特徴と口頭伝承、古文書の内容の検討から、人形には異なる時期に導入された二種類が存在すること、近世以降に舞の担い手が農民へと変わり、芸態と意味づけが再構築された可能性を指摘した。以上の事例研究をもとに、人形の物質性とエージェンシーへの注目の有効性について予備的考察をおこなった。

15:25~15:55 
渡邊咲紀(長浜市曳山博物館)
「白川郷における互助組織について」

【要旨】岐阜県白川郷は、合掌家屋の屋根の葺き替えに代表されるユイと呼ばれる互助組織を発達させてきたことで知られている。本論文は、2021年に荻町で実施した現地調査にもとづいて、ユイの現状を記述、考察したものである。荻町が1976年に重要伝統的建造物群保存地区に指定され、1995年には「白川郷・五箇山の合掌造り集落」としてユネスコの世界文化遺産に登録される過程で、茅葺き職人の登場などとともに生活におけるユイは失われ、住民の合掌家屋に対する視点も「住む家」から「保存するべき家」へと変化した。現在の村落生活においてユイの必要性は消失し、そのかわりに現代版「ユイ」と呼び得る任意参加の活動のみが存続している一方、自治体などの行政は、世界遺産としてこの「ユイ」を保護すべき対象として再解釈し、合掌造りという当地域独特の建築とセットで売り出すことで新たな「ユイ」を作り上げようとしていると結論づけた。

16:00~16:30 
安藤救二(名古屋大学大学院人文学研究科)
「グローバリゼーション下における労働観の変容-性産業への人身の売買を事例に-」

【要旨】本論文の焦点は、国際的な労働移動とその流れに不可分の関わりをみせる人身の売買問題にある。そのなかでも主に、労働力の性産業への売買を扱う。先行研究の主要な立場には、1)そのような取引を犯罪と見なし、それを防止し被害者を保護するために政策面から何ができるかという規制・管理の立場、2)売り買いされる人々が自己決定のうえで合意する労働ならば、それを認めるべきであるというジェンダー的側面から見たセックスワーク論の立場がある。

===========================
◆お問い合わせ先
中部人類学談話会事務局
南山大学人類学研究所 宮脇研究室気付
E-mail: anthroch[at]gmail.com(@を[at]に置き換えています)
Facebook:https://www.facebook.com/ChubuJinrui/
URL: https://anthroch.wordpress.com/


中部地区研究懇談会担当理事 湖中真哉(静岡県立大学)
中部人類学談話会会長 渡部森哉(南山大学)
中部人類学談話会事務局 吉田早悠里(名古屋大学)、宮脇千絵(南山大学)

Posted

2023/03/02

(共催)南山大学人類学研究所2022年度第2回公開シンポジウム「後藤明先生の研究の歩みと四人の巨人」(後藤明教授退職記念)

中部人類学談話会の会長も務められた後藤明・南山大学教授の退職記念シンポジウムを共催します。

ご参加いただくには事前登録が必要です(締切:3月11日)

———-

日 時:2023年3月11日(土)、13:30 ~ 17:30
会 場:南山大学Q棟104教室 および オンライン(Zoom)
主 催:人類学研究所
共 催:人文学部人類文化学科、人間文化研究科人類学専攻、中部人類学談話会
プログラム:
・「挨拶・趣旨説明」渡部森哉(南山大学人類学研究所)
・「学問上の四人の「巨人」」後藤明(南山大学人文学部人類文化学科/人類学研究所)
・「北方研究の立場から」大西秀之(同志社女子大学)
・「物質文化研究の立場から」角南聡一郎(神奈川大学)
・「オセアニア考古学の立場から」石村智(東京文化財研究所)
・討論


―――――
参加登録:
・ご参加いただくには対面・オンラインともに事前登録が必要です。下記URLよりお申し込みください。締切:3月11日、17:00
・会場の都合上、対面参加者は上限を100名とさせていただきます。
・ご登録後に自動返信されるメールにZoomの情報があります。オンライン参加の方は当日そちらからZoomにアクセスしてください。
・ご登録後に対面参加からオンライン参加に変更していただいても構いません。またその際、ご連絡は必要ありません。
⇒⇒
https://app.nanzan.ac.jp/regform/regist/univ/jinruikenreception/jinruiken230311

―――――

ポスターのダウンロードはこちらから⇒⇒https://rci.nanzan-u.ac.jp/jinruiken/activities/item/20230311_goto_s.pdf

◆連絡先:南山大学人類学研究所(ai-nu(a)ic.nanzan-u.ac.jp)

2023/03/02

(共催)第7回 まるはち人類学研究会(「特別企画:北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)の大学院生・若手研究者との交流セミナー」

【主催】:第7回 まるはち人類学研究会(「特別企画:北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)の大学院生・若手研究者との交流セミナー」)
【共催】:中部人類学談話会第265回例会(日本文化人類学会中部地区研究懇談会)・第168回北陸人類学研究会例会(日本文化人類学会 北陸地区研究懇談会)

開催月日:
2023年3月4日(土)

開催時刻:
13:30-18:00

開催場所:
ハイフレックスで開催(発表者・コメンテータは原則対面とします)
北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)金沢駅前オフィス(https://www.jaist.ac.jp/top/kanazawaoffice/)

発表者とタイトルまたはプログラム:
13:30-13:35 開会挨拶 伊藤泰信(JAIST)
13:35-13:55
菅沼文乃(南山大学人類学研究所)
沖縄都市部で「老後」をいかに生きるか?――現代日本社会における老いの人類学的研究
13:55-14:15
天野紗緒里(名古屋大学 博士後期課程)
(仮題)スピリチュアリティは現代女性に特有な生きづらさを癒すものなのか?
14:15-14:35
片岡良美(北海道大学 博士後期課程)・中尾世治(京都大学)
内部者としてのラボラトリー・スタディーズ――学際的な共同研究の申請・審査過程における文書の分析
14:35-14:55
加藤英明(南山大学人類学研究所)
「単品モノ」が生み出す共同性:異なる技法をもつ自動車産業の町工場の人びとの事例から

14:55-15:10
コメント:山口宏美(JAIST)・大谷かがり(JAIST)・小野田敬(理化学研究所)
15:10-15:20
コメントに対する発表者の応答

15:20-15:30 休憩
15:30-15:50
繁田智行(JAIST博士後期課程)
デザイン思考を取り入れた授業の演習課題における協働的創造性――文系大学におけるグループワーク講義を事例として
15:50-16:10
兼清慎一(JAIST博士後期課程)
贈与を目的とする電子地域通貨の便益をめぐるレトリック
16:10-16:30
齊田瞬(JAIST博士前期課程)・伊藤泰信(JAIST)
ウェアラブルデバイスがもたらす医師-患者間コミュニケーションの変化――生活習慣病患者を診療する医師を対象としたエスノグラフィ
16:30-16:50
井上和興(JAIST博士後期課程)・伊藤泰信(JAIST)
総合診療専門医を対象とした文化人類学的素養の教育方略の検討

16:50-17:05
コメント:藤川美代子(南山大学)
17:05-17:15
コメントに対する発表者の応答
17:15 休憩
17:25-18:00 全体討論

※2月24日(金)正午までに、以下のURLに必要事項を記入して送信してください。開催日までにZOOMのアクセス情報をお送りします。
https://forms.gle/z8Krcxrfp2gNVAS39

問い合わせ先:
研究会幹事
大谷 かがり
E-mail: s2040401[at]jaist.ac.jp(@を[at]に置き換えています)

2023/01/29

(共催)愛知県立大学映像制作ワークショップ10周年記念事業シンポジウム「映像人類学と大学教育: 実践事例報告と今後の展望」のお知らせ

愛知県立大学との共催企画のお知らせです。

オンラインでの実施ですので、参加ご希望の方は2月11日までに下記申込フォームからお申し込みください。

==================

◆開催概要
日時:2023年2月14日(火)16:00-18:00
参加方法:オンライン開催(Zoom)
・オンライン視聴のみとし、対面の会場は設置しません
・参加無料、要申し込み、定員100人

◆趣旨
映像や写真など、さまざまなメディアを用いた社会調査の技法の活用が求められる時代にあります。愛知県立大学では、2012年に学長特別教員研究費の助成のもと、外部講師の協力を得つつ、映像制作ワークショップを開始しました。以後、毎年の教育実践を重ね、2022年で10周年を迎えました。

今回のシンポジウムでは、これまでの映像制作教育の取り組みを振り返るとともに、複数の大学における教育の実践事例報告や、実習経験者のメッセージをまじえて、達成と課題を検討します。これらをもとに、最新の映像人類学の潮流をふまえた、新しい大学教育のあり方を展望します。

◆プログラム
・第一部:愛知県立大学10年の取り組み報告
亀井伸孝(愛知県立大学教授)
「開催趣旨」
「映像制作実習10年の歩み: 愛知県立大学の取り組み事例」

中村真里絵(愛知淑徳大学助教)
「映像制作実習の取り組みを通じて見えてくる映像と学生とのかかわり」

・第二部:各大学での実践事例報告
森田良成(桃山学院大学准教授)
「フィールドワークに基づく映像制作実習」

南出和余(神戸女学院大学准教授)
「映像制作実習を通じて考える人類学教育の意義」

・第三部:実習経験者からのメッセージ
星野佐和(京都大学大学院博士後期課程大学院生/本学国際関係学科卒業生)
「フィールドワークにおける音楽実践の撮影と映像資料の活用」

中山(味村)由衣(岐阜県川辺町職員/本学スペイン語圏専攻卒業生)
「映像制作実習とその後の映像制作について」

◆申し込み方法
以下のフォームから申し込みをお願いします(締め切り:2/11土)。
https://forms.gle/ZCZqmiqYh1R8BwNw9

◆連絡先
愛知県立大学多文化共生研究所
tabunka [a] for.aichi-pu.ac.jp

◆主催/共催
主催:愛知県立大学(多文化共生研究所ほか)
共催:中部人類学談話会(日本文化人類学会中部地区研究懇談会)

タグ: