Archive for 9月, 2012

2012/09/29

第13回まるはち人類学研究会のお知らせ(10月6日)

大谷かがり会員より、第13回まるはち人類学研究会の案内が来ましたので転載いたします。

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野分の候、益々ご健勝のことと存じ上げます。
第13回まるはち人類学研究会開催が決定し、プログラム等の詳細が決まりましたのでお知らせいたします。どうぞご参加ください。

第13回まるはち人類学研究会
老いや病をめぐる事象を探究する―人類学×看護学

日時:2012年10月6日
会場:中部大学名古屋キャンパス510教室
名古屋市中区千代田5-14-22
JR中央本線「鶴舞」駅名大病院口(北口)下車すぐ
地下鉄「鶴舞」駅下車北へ約100m
http://www.chubu.ac.jp/location/
まるはち人類学研究会
http://maruhachijinruigaku.blogspot.jp/

14時30分~14時40分 趣旨説明
14時40分~15時20分 発表者:菅沼文乃(南山大学)
15時25分~16時5分  発表者:大谷かがり(中部大学)
16時10分~16時50分 発表者:梅田奈歩(中部大学)
17時5分~17時25分 コメント:工藤由美(亀田医療大学)
17時25分~17時55分 質疑応答

趣旨説明
大谷かがり

人類学では老いや病をめぐるさまざまなフィールドで調査が行われ、研究が発表されている。そのテーマは、患者の生活世界、ケアや健康の概念の多様性や多義性、死や生に関する儀礼、臓器移植、介護など枚挙に遑がない。人類学は比較的規模の小さい集団を丹念に調査し、人びとの社会関係をあぶりだすことをその特徴としているが、老いや病をめぐるテーマの場合、病者や老人の身体的状況とその背景に焦点が当たる傾向にある。当たり前であるが、生や死は身体から生起するのであるから、生や死が身近でない人たちにとっては、フィールド自体が非日常的であるし、フィールドの背景には繊細で複雑な事情が存在する場合もある。そのため、調査者では踏み込めない専門家の領域が存在することもあるだろ
う。こういった事情が身体的状況とその背景に焦点を当てさせるのかもしれない。
しかしながら、老いや病に関するフィールドにも社会があり、人びとの関係性がある。したがって今回は3名の発表を通して、老いや病をめぐる事象の主役、患う人、その身体的状況とともに、登場する人びとの関係性やその変化を丁寧にみていくことを目的としている。
池田 [2010]は、各地域の身体や命をめぐる様々な概念や事象を事例に挙げ、臨床にかかわる様々な事象を相対化し、臨床での医療者優位のあり方を批判した。池田は、看護の人類学研究を整理したうえで、看護は看護師と患者の相互行為であるが、既存の研究では看護師から患者への一方通行の行為に焦点が当てられており看護師が見えてこないことを指摘する。そのうえで、患者と看護師の相互行為として看護をとらえることの重要性を説く[池田 2010]。
しかし、身体や命をめぐる様々な事象を相対化するだけでは、患者と看護師の相互行為に焦点は当たらない。私は臨床で看護師として働いた経験や病院での実習指導を通して、看護師は、看護は患者と看護師の相互行為であると自覚していると思う。そうであるならば、自覚的に相互行為を取り上げる必要がある。
また、また身体や命をめぐる場にはいくつかの社会的空間が存在する。たとえば病棟は、患者にとって治療を受ける場、眠ったり食事をしたりするプライベートな生活の場である。これに対して看護師にとっては職場である。このように病棟が複数の社会的空間が接合している場であることをふまえて、看護を取り巻く人びとの関係性とその変化、病棟での看護師と患者の社会的空間の接合部分にも着目したうえで、詳細な記述と分析をすることが求められる[大谷 2011]。
今回の発表で菅沼が取り上げるのは、沖縄県都市部に位置する滞在型低賃貸アパートに居住する老年者と他居住者及び地域との間で構築される/構築されない社会関係である。大谷は、自身が看護師として働いていたときに患者との関係性の中で感じた戸惑いと動揺を解消するための経緯を発表する。梅田は、梅田自身の臨床看護師時代のエピソードもふまえつつ、愛知県内に暮らす高齢者が「転倒」に向き合い、折り合いをつけていく事例について発表する。
また、今回は看護学者、看護学者であり人類学者、人類学者が発表する。3名の発表を通して身体や命をめぐる事象のとらえ方に関する、看護学から人類学へのグラデーションを提示することができるだろう。ここに身体や命に関するフィールド、もしくは看護に関するフィールドに関心を持つ人類学者の一助となる「何か」が提示できるかもしれない。

参考文献
池田光穂
2010『看護人類学入門』文化書房博文社。
大谷かがり
2011「書評 書評:池田光穂著『看護人類学入門』」『文化人類学』76(3): 356-360。

2012/09/26

特別講演会「だれもが楽しめるミュージアムをめざしてーー見常者と触常者が創る“語り”の魅力」

広瀬浩二郎さんより講演会のお知らせがありましたので、転載いたします。

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特別講演会
タイトル:「だれもが楽しめるミュージアムをめざしてーー見常者と触常者が
創る“語り”の魅力」
講師:広瀬浩二郎(国立民族学博物館 准教授)

広瀬浩二郎さんは、展示品にさわってはいけない、という博物館の常識をくつ
がえす試みをされている研究者です。
本年3月、広瀬さんが担当する「世界をさわるーー感じて広がる」展示コーナ
ーが国立民族学博物館にオープンしました。
今回は、広瀬さんが「さわる展示」を行うにいたった経緯を中心に、学生時代
の体験談、ボランティアとの関わりなどをざっくばらんにお話いただきます。

2012年10月8日(月・祝) 13:30-15:00(開場は13:00)
愛知芸術文化センター12階 アートスペースA

広瀬浩二郎
1967年生まれ。筑波大学附属盲学校(東京)、京都大学卒業。専門は日本宗教史、
障害者文化論。障害や年齢等に関係なく、だれでも楽しめる「ユニバーサル・
ミュージアム」を提唱。『さわっておどろく! : 点字・点図がひらく世界』(
岩波ジュニア新書)、『さわって楽しむ博物館 : ユニバーサル・ミュージアム
の可能性』(青弓社)をはじめ著作も多数。2008年より現職。

2012/09/22

「第2回アフリカ子ども学を語る会」&「第3回中部子ども学研究会」

亀井伸孝世話人より、研究会のお知らせがありましたので、転載いたします。


「第2回アフリカ子ども学を語る会」
&「第3回中部子ども学研究会」

セミナー:働くことを通じた学び

このたび中部学院大学子ども学部教員を中心とした「中部子ども学研究会」
と、アフリカをフィールドとする研究者、実践者の集まりである「アフリカ
子ども学研究会」の共同企画として、下記の研究会を開催しますのでお知らせ
します。

テーマは「働くことを通じた学び」です。現在の日本社会では、子どもは
労働から切り離された存在となりつつあります。それは日本社会が「子どもの
最善の利益」を希求した成果であることは疑いを得ません。しかし、その一方
で、子どもを「働く」ことから遠ざけた結果、子どもの「生きる力」を弱めて
いるということは否定できないのではないでしょうか(近年、学校教育におい
て「職場体験」や「インターンシップ」が大流行しているのはその裏返しだと
もいえます)。

それに対して、アフリカでは今でもよくも悪くも「子どもは働く存在」です。
子どもの労働は、しばしばその負の側面が強調されますが、実際はアフリカの
子どもの「働き方」は多様です。子どもたちは働くことを通じて何かを学び、
つかみとっているのも事実です。そこで今回は、「働くことを通じた学び」を
テーマに、西アフリカにおける徒弟修行に焦点をあててみます。

開催要項
日時 2012年10月6日(土)13:30-17:30

場所 中部学院大学各務原キャンパス
岐阜県各務原市那加甥田町30-1
ご来場にはできるだけ公共交通機関をご利用ください。
(名鉄各務原線「各務原市役所前」駅から徒歩8分
JR高山本線「那加」駅から徒歩15分)

参加費 無料、参加申込不要。どなたでもご参加いただけます。

プログラム
13:30 開会挨拶・趣旨説明

13:40 – 15:10 研究発表
「『自分の将来を助けるために』-ガーナ都市部のヘアサロンにおける従弟修行」
織田雪世(アフリック・アフリカ)

「若者による公教育-伝統的徒弟制度間の渡りと技能形成:ガーナ国クマシ県の事例」
山田肖子(名古屋大)

15:10 – 15:30 休憩

15:30 – 16:30 トーキング・セッション
「コンゴ民主共和国の子どもの日常世界 ~「働く」こどもたち~」
OTCHIA SAMEN EMEMEN Christian (名古屋大)

16:30 – 17:30 総合討論

問い合わせ先
504-0837 岐阜県各務原市那加甥田町30-1
中部学院大学子ども学部 竹ノ下祐二
Tel.: 058-375-3600 FREE 058-375-3600 (大学代表)
e-mail: yujitake@chubu-gu.ac.jp

ウェブサイト
http://www.chubu-gu.ac.jp/topics/2012/120904-01/index.html

2012/09/22

日本文化人類学会課題研究懇談会「危機の克服と地域コミュニティ」研究会合開催

佐々木重洋世話人より研究会合のお知らせがありましたので、転載します。

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下記の日程で日本文化人類学会の課題研究懇談会「危機の克服と地域コミュニティ」研究会合を開催します。

ご関心をお持ちで、当日ご都合のつく方は、ぜひお越しください。

日時:9月27日(木)、14:00~18:00
会場:名古屋大学文学研究科・文学部1階、大会議室(110号室)
内容:
1)話題提供と問題提起
・「危機」とは何か―定義をめぐる覚書―(佐々木重洋)
・人類学的リスク研究の試み(東 賢太朗)
2)総合討論
「危機」、「地域」、「コミュニティ」をめぐって

2012/09/03

中部人類学談話会第213回例会「特集・生態人類学の現在 (2) 京都大学における系譜と展望」(生態人類学会協賛)

中部人類学談話会 第213回例会

2012年9月29日(土)13:30-17:00

椙山女学園大学星ケ丘キャンパス
現代マネジメント学部地下1階 001教室
(地下鉄東山線「星ヶ丘」より徒歩5分)

「特集・生態人類学の現在 (2) 京都大学における系譜と展望」

趣旨説明
コーディネータ: 亀井伸孝(愛知県立大学)(10分)

報告者: 市川光雄(日本モンキーセンター、京都大学名誉教授)(70分)
「人類進化論から地域環境問題へ: 私がたどった生態人類学の道」

休憩 (10分)

報告者: 松浦直毅(静岡県立大学)(70分)
「現代の<森の民>: ガボン、バボンゴ・ピグミーの事例」

コメンテータ: 竹ノ下祐二(中部学院大学)(10分)

質疑応答

*生態人類学会協賛
(http://ecoanth.main.jp/news/chubu_anthro.html)

2012/09/03

三河民俗談話会お知らせ

三河民俗談話会よりお知らせがありましたので、転載いたします。

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三 河 民 俗 談 話 会 こ れ か ら の 案 内

9月は、伴野 義広さん(西尾市幡豆歴史民俗資料館・館長)の発表です
タイトル:国指定重要無形民俗文化財 鳥羽の火祭りについて

1200年の伝統を誇るという「鳥羽の火祭り」は、鳥羽地区を「福地(ふくじ)」と「乾地(かんじ)」に分け豊凶を占う神事で、毎年2月第2日曜日に西尾市幡豆地区の鳥羽神明社で行われます。平成16年2月には国の重要無形民俗文化財に指定されています。高さ約5メートルの「すずみ」と呼ばれる大松明の中に収められた「神木」と「十二縄」を求めて燃えさかる炎に飛び込む男たちの姿は圧巻で、幡豆のみならず三河の大切な祭りとして銘記されるべきでしょう。今回は、幡豆の資料館の館長をしておられる伴野さんに、映像を利用して、祭りを分かりやすく説明していただきます。

日時  9月22日(土) 14時~17時
場所  愛知大学豊橋校舎 5号館4階 541教室
資料代 300円。学生はいつも無料です。
連絡先 愛知大学 有薗正一郎研究室 0532-47-4111