Archive for ‘What’s New: 談話会例会開催情報’

2017/02/23

中部人類学談話会第239回例会(170305)

みなさま

下記の要領で中部人類学談話会第239回例会(中部地区研究懇談会、南山大学人類学研究所共催)を開催します。
みなさま、ふるってご参加ください。

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南山大学人類学研究所「天文学と人類学の融合」第2回講演会
「人はいかにして時を知り、季節を愛でるのか―天文学と人類学の協働アプローチ―」

日時: 2017年3月5日(日)13:30~17:00
会場: 南山大学名古屋キャンパス S棟 S46教室

【プログラム】 
13:30 挨拶 後藤明(南山大学人類学研究所・所長)

13:40 講演1 谷川清隆(国立天文台・特別客員研究員)「文明の属地性の天文学
的側面に関連して」

14:50 講演2 佐藤吉文(南山大学人類学研究所・非常勤研究員)「古代アンデス
のひとびとは暦をどう数えたか」

15:50 コメント1 後藤明(南山大学人類学研究所・所長)

16:05 コメント2 高田裕行(国立天文台・専門研究職員)

備考: 入場無料、事前登録不要

問い合わせ先:

中部人類学談話会 <> 事務局
 中京大学現代社会学部岡部研究室気付
 E-mail: anthroch[at]gmail.com(@を[at]に置き換えています)
URL: https://anthroch.wordpress.com/
中部地区研究懇談会担当理事 佐々木重洋(名古屋大学)
中部人類学談話会会長 後藤明(南山大学)

2017/01/15

中部人類学談話会第238回例会(170128)

みなさま

下記の要領で中部地区研究懇談会・博士論文発表会(中部人類学談話会第238回例会)を開催します。
みなさま、ふるってご参加ください。
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中部地区研究懇談会・博士論文発表会(中部人類学談話会第238回例会)

日時: 2017年1月28日(土)15:00~17:30
会場: 名古屋大学文学研究科・文学部 110大会議室
 ※参加無料・事前登録不要

【プログラム】
廣田緑(名古屋大学大学院文学研究科)「インドネシア現代美術と美術家:つくる・買う・支援する主体をめぐる民族誌」

青木啓将(名古屋大学大学院文学研究科)「物質性をめぐる人類学的研究:日本刀の事例における製作、意味の生成、社会関係を中心に」

備考: 終了後、懇親会

【発表要旨】
◆廣田緑
本論文は、インドネシア現代美術の成立と展開を再構成しつつ、「つくる主体=美術家」、「買う主体=蒐集家」、 近年出現した「美術を支援する主体=アートマネジメント」たちの語りと活動、相互関係に関する詳細な記述をおこなうとともに、インドネシア現代美術史におけるこれら行為主体の動向と推移の考察をとおして、現代美術が持ち得る社会的・政治的意義を再考したものである。先史時代から現代に至るインドネシア美術の歴史を再構成するとともに、インドネシア現代美術が一貫して新旧の価値観をめぐる闘争の場であり、現実の社会・政治問題と向き合い、民衆の代弁者となって社会を変革していく力を秘めてきたことを指摘した。これの知見をふまえ、インドネシア現代美術が社会と緊密につながる「ソーシャル・エンゲイジド・アート=社会関与型美術」としての側面を持ち続けてきたこと、それは政治状況が大きく変わった現在でも、新たな展開を見せつつ継承されていることを指摘した。

◆青木啓将
本発表は、現代日本社会における日本刀を事例として、その製作過程、意味の生成、日本刀を介した社会関係を明らかにする。そして、日本刀をめぐる民族誌的記述と考察をもとに、物質文化に関する研究および、人とモノの相互交渉をより精緻に捕捉し得る視点と手法における新たな可能性について検討する。とりわけ本発表は、日本刀の多義的な意味が生じる相互交渉の過程に焦点をあて、人とモノとの相互交渉における微細な領域にアプローチする物質文化研究に寄与したい。
結論としては、第一に、人びとの刀を手に取り鑑賞ないし、使用する経験が「刀の世界」とその外部を分ける大きな要因であると指摘し、社会関係の生成への物質性の関与を確認する。第二に、本論文における物質性の捕捉方法の確認を通して、モノそれ自体とその変遷、人のモノに対する認知、表象や想像、そして、生成され、維持ないし修正される社会関係を取り結ぶ交錯点に物質性を位置づけるべきであると主張する。第三に、本論文の課題として、物質性とともにアプローチされるべき感性の研究を示唆する。

問い合わせ先:
中部人類学談話会 << anthro-chubu >> 事務局
中京大学現代社会学部岡部研究室気付
E-mail: anthroch[at]gmail.com(@を[at]に置き換えています)
URL: https://anthroch.wordpress.com/
中部地区研究懇談会担当理事 佐々木重洋(名古屋大学)
中部人類学談話会会長 後藤明(南山大学)

2016/10/21

中部人類学談話会第237回例会(161112)

みなさま

中部人類学談話会第237回例会を下記の要領で開催いたします。なお、例会は日
本文化人類学会の中部地区研究懇談会をかねて開催されています。

参加無料で、例会は一般に開放されています。事前登録の必要はありません。
みなさま、ふるってご参加ください。

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中部人類学談話会第237回例会

日時:2016年11月12日(土) 13:30~17:00
場所:南山大学名古屋キャンパスS48教室
(地下鉄名城線「八事日赤」駅より徒 歩約8分)
アクセス:http://www.nanzan-u.ac.jp/Information/access.html
※参加無料・事前登録不要

プログラム:

13:30-14:30 堀江未央(名古屋大学高等研究院YLC特任助教)
「移動する女性の所在:雲南ラフ族の遠隔地結婚をめぐる多元的語りと交渉」

14:30-15:00 質疑応答

15:00-15:15 休憩

15:15-16:15 小川秀司(中京大学国際教養学部教授)

「マカク属のサルの社会:社会生態モデルは彼らの種間種内変異を説明できるか」

16:15-16-45 質疑応答

(終了後は大学周辺で懇親会を予定しております)

問い合わせ先:
中部人類学談話会会長:後藤明(南山大学)
中部人類学談話会 <> 事務局
中京大学現代社会学部岡部研究室気付
E-mail: anthroch@gmail.com
URL: https://anthroch.wordpress.com/
中部地区研究懇談会担当理事:佐々木重洋(名古屋大学)

2016/09/05

中部人類学談話会第236回例会(160917)

中部人類学談話会第236回例会を下記の要領で開催いたします。なお、例会は日本文化人類学会の中部地区研究懇談会をかねて開催されています。

参加無料で、例会は一般に開放されています。事前登録の必要はありません。みなさま、ふるってご参加ください。

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中部人類学談話会第236回例会

日時:2016年9月17日(土) 13:30~17:00
場所:南山大学名古屋キャンパスR31教室
(地下鉄名城線「八事日赤」駅より徒 歩約8分)
アクセス:http://www.nanzan-u.ac.jp/Information/access.html
※参加無料・事前登録不要

プログラム

13:30-14:30 津村文彦(名城大学)
「東北タイにおける食物禁忌と身体の不調:ピットサムデーンをめぐるコミュニケーション」

14:30-15:00 質疑応答

15:00-15:15 休憩

15:15-16:15 大橋岳(中部大学)
「長期調査地ボッソウから隣国リベリアの森へ:西アフリカにおける野生チンパンジーの生態と保全」

16:15-16-45 質疑応答

(終了後は大学周辺で懇親会を予定しております)

問い合わせ先:

中部人類学談話会会長:後藤明(南山大学)
中部人類学談話会 <> 事務局
中京大学現代社会学部岡部研究室気付
E-mail: anthroch@gmail.com
URL: https://anthroch.wordpress.com/
中部地区研究懇談会担当理事:佐々木重洋(名古屋大学)

2016/06/08

中部人類学談話会第235回例会のお知らせ(160618)

中部人類学談話会からのお知らせです。

2016年6月18日(土)13時30分から、公開講演会「新大陸考古学の展望」をおこないます(共催:南山大学人類学研究所)。参加無料で一般に公開されており、事前登録の必要はありません。ご関心がおありの方は、ご参加いただけますよう、ご案内申し上げます。

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第235回中部人類学談話会・南山大学人類学研究所共催公開講演会

新大陸考古学の展望:
受賞記念講演会

日時:2016年6月18日(土) 13:30~17:00
場所:南山大学名古屋キャンパスR31教室
(地下鉄名城線「八事日赤」駅より徒歩約8分)
アクセス:http://www.nanzan-u.ac.jp/Information/access.html
※参加無料・事前登録不要

<趣旨>
このたび中部人類学談話会の会員が名誉ある賞を受賞された。お二人とも長年に渡って新大陸の考古学の研究を推進してきた国際的に活躍する研究者であるので、その学会への貢献をあらためて知る機会を持ち、同時に受賞をお祝いするためにこの公開講演会を開催する。お二人にはこれまでの学問の歩み、調査の苦労話、今後の展開や夢についてお話しいただく予定である。
杉山教授はハーバード大学(Moses Mesoamerican Archive and the Peabody Museum of Archaeology and Ethnology, Harvard University)からH.B.ニコルソン・メソアメリカ研究優秀賞 (H.B. Nicholson Award for Excellence in Mesoamerican Studies)、渡部教授は日本学術振興会賞を受賞されている。

<次第>
13:30-14:30 講演1 杉山三郎(愛知県立大学教授)
「ヒッピーからメキシコのピラミッド発掘、世界古代文明論へ」

14:30-15:00 質疑応答

15:00-15:15 休憩

15:15-16:15 講演2 渡部森哉(南山大学教授)
「古代アンデスにおける複雑社会の研究」

16:15-16-45 質疑応答

* 終了後はお二人を囲んでお祝いの懇親会を開催する予定です。

問い合わせ先:
中部人類学談話会会長:後藤明(南山大学)
中部人類学談話会事務局:
中京大学現代社会学部岡部研究室気付
E-mail: anthroch@gmail.com
URL: https://anthroch.wordpress.com/
中部地区研究懇談会担当理事:佐々木重洋(名古屋大学)

2015/11/25

中部人類学談話会第234回例会のお知らせ

ご案内:
下記の要領にて、第234回例会を開催いたします。
ぜひ、御出席いただきますよう、ご案内申し上げます。なお、中部人類学談話会は「日本文化人類学会・中部地区研究懇談会」をかねて開催しています。参加無料で、例会は一般に開放されています。事前登録の必要はありません。

中部人類学談話会第234回例会・2015年度第1回アフリカ学会中部支部例会

日時:2016年1月23日(土) 14:30-17:45
場所:愛知県立大学サテライトキャンパス(ウィンクあいち15階)

ウィンクあいちのアクセスは、右記のHP参照 http://www.winc-aichi.jp/access/

プログラム
14:30-15:00
 「サンの遊びと模倣」 今村薫(名古屋学院大学・現代社会学部)
15:00-16:30
 「狩猟採集民サンの昔と今」 田中二郎(京都大学名誉教授)
16:45-17:45
 総合討論
  コメンテータ:丸山淳子(津田塾大学・学芸学部)

終了後、名古屋駅周辺で懇親会を予定しています。参加を希望する方は、1月15日(金)までに、椙山女学園大学の五百部(ihobe[at]sugiyama-u.ac.jp)までご連絡ください。

2015/11/12

中部人類学談話会第233回例会のお知らせ

ご案内:
下記の要領にて、第233回例会を開催いたします。
ぜひ、御出席いただきますよう、ご案内申し上げます。なお、中部人類学談話会は「日本文化人類学会・中部地区研究懇談会」をかねて開催しています。参加無料で、例会は一般に開放されています。事前登録の必要はありません。

中部人類学談話会第233回例会、第30回まるはち人類学研究会合同企画
総合地球環境学研究所共催、南山大学人類学研究所協賛

「風土に根ざす住まいの伝統と変容:ブルキナファソ、カッセーナの調査から」

日時:2015年11月28日(土)13:30~
会場:南山大学名古屋キャンパスB棟B21教室(地下鉄名城線八事日赤駅より徒歩約8分)
※通常と会場が異なりますので、ご注意ください。
アクセス:http://www.nanzan-u.ac.jp/Information/access.html
キャンパスマップ:http://www.nanzan-u.ac.jp/Information/navi/nagoya_main.html

13:30-14:00 趣旨説明 清水貴夫(総合地球環境学研究所)
14:00-14:30「屋敷の不均衡な変容:ラングェロ村の村長の屋敷の経年変化」
中尾世治(南山大学大学院)
(休憩)
14:50-15:20「住まいとジェンダー:ラングェロ村の女性にとっての家-イエ」
伊東未来(南山大学・学振PD)
15:20-15:50「土の家をつくる技術:ラングェロ村の伝統住居と在来建築技術」
小林広英(京都大学大学院地球環境学堂)
(休憩)
16:10-16:30 コメント 栗原伸治(日本大学)
16:30-16:50 コメント 後藤澄子(リトルワールド)
16:50-17:30 全体討論 
(終了後、会場周辺にて懇親会を予定)

お問い合わせ:
南山大学人類学研究所 藏本龍介
E-mail: kuramoto@nanzan-u.ac.jp
URL: https://anthroch.wordpress.com/

2015/08/13

中部人類学談話会第232回例会のお知らせ

御案内:
中部人類学談話会第232回例会を下記の要領で開催いたします。みなさん、ふるってご参加ください。なお、例会は日本文化人類学会の中部地区研究懇談会をかねて開催されています。参加無料で、例会は一般に開放されています。事前登録の必要はありません。

◆日程:平成27年9月26日(土)13時30分より
会場:南山大学名古屋キャンパスK棟KB1(地下鉄名城線「八事日赤」駅より徒歩約8分)※通常と会場が異なりますので、ご注意ください
名古屋キャンパスへのアクセス
http://www.nanzan-u.ac.jp/Information /access.html
名古屋キャンパスマップ
http://www.nanzan-u.ac.jp/Information/navi /nagoya_main.html

◆話題提供者と話題:
13:30-13:35 開会のあいさつ
13:35-13:50 全体の問題意識 厚 香苗(立教大学部文学部・兼任講師)
13:50-14:45 厚 香苗
「アマと毛坊主と海民と:「船乗りの村」の20世紀を振り返る」
14:45-15:40 藤原 美樹(福山大学工学部建築学科・准教授)
「境界に生きる:尾道と香港の水上生活のかたち」
(休憩)
15:55-16:50 藤川 美代子(南山大学人類学研究所・第1種研究所員)
「水/陸のはざまで:中国福建・長崎・福岡の水上生活者にとっての「教育」」

※今回の例会は、南山大学人類学研究所の協賛で行います。

◆問い合わせ
南山大学人類学研究所 藏本龍介
kuamoto@nanzan-u.ac.jp

2015/07/12

中部人類学談話会第231回例会のお知らせ

中部人類学談話会第231回例会のお知らせ

御案内:
中部人類学談話会第231回例会を下記の要領で開催いたします。みなさん、ふるってご参加ください。なお、例会は日本文化人類学会の中部地区研究懇談会をかねて開催されています。参加無料で、例会は一般に開放されています。事前登録の必要はありません。

会場と日程:
平成27年7月25日(土)14時より
中部大学名古屋キャンパス510室
名古屋市中区千代田5-14-22
JR中央本線「鶴舞」駅名大病院口(北口)下車すぐ
地下鉄「鶴舞」駅下車北へ約100m
http://www3.chubu.ac.jp/organization/facilities/nagoya/

* 駐車スペースがありませんので、車でのご来場は固くお断りいたします。

話題提供者と話題:

14:00~15:30(質疑応答含む)
渡邊欣雄(國學院大學)
「高齢者生活論:沖縄の例」

15:30~15:40 休憩

15:40~17:10(質疑応答含む)
平井芽阿里(中部大学)
「祭祀組織の公開性と閉鎖性:本土在住の沖縄県出身者の関与と実践」

2015/04/30

中部人類学談話会第230回例会のお知らせ

中部人類学談話会第230回例会のお知らせ

御案内:
中部人類学談話会第230回例会(南山大学人類学研究所共催)を下記の要領で開催いたします。みなさん、ふるってご参加ください。なお、例会は日本文化人類学会の中部地区研究懇談会をかねて開催されています。参加無料で、例会は一般に開放されています。事前登録の必要はありません。

会場と日程:
平成27年5月16日(土曜)13時30分より
南山大学R棟R31号室 (地下鉄名城線「名古屋大学」「八事日赤」駅より徒歩約8分、R棟は正門を入ってすぐ左の大きな建物))

* 駐車スペースがありませんので、車でのご来場は固くお断りいたします。

話題提供者と話題:

■修士論文・博士論文発表会

13:30-14:00
新美純子(中部大学生命健康科学部保険看護学科/看護実習センター・助手、名古屋大学大学院文学研究科博士後期課程D1)
修士論文「医療現場における人材のグローバル化と越境労働」

14:00-14:30
間瀬滋子(名古屋大学大学院文学研究科博士後期課程D1)
修士論文「黒澤映画における『夢』について―その表象内容と技法上の特色」

14:30-15:00
松永神鷹(南山大学大学院研修員)
修士論文「津波と漁師―個と向き合う災害人類学」

15:00-16:00
石川俊介(「日本文化人類学会員)
博士論文「諏訪大社御柱祭の文化人類学的研究―祭礼の存続と民間信仰」

16:00-16:15
休憩

16:15-17:15
梅津綾子(国立民族学博物館外来研究員/名古屋大学大学院文学研究科博士研究員/埼玉大学教養学部非常勤講師)
博士論文「出生と養育に基づく複数的・多元的親子関係―ナイジェリア北部・ハウサ社会における『里親養育』の民族誌から」

17:15-18:15
松平勇二(日本学術振興会特別研究員PD)
博士論文「ジンバブエ祭祀音楽の政治・宗教構造」

終了後、懇親会(C棟1階食堂)

発表要旨:

新美純子(中部大学生命健康科学部保険看護学科/看護実習センター・助手、名古屋大学大学院文学研究科博士後期課程D1)
修士論文「医療現場における人材のグローバル化と越境労働」

 本論文は、経済連携協定のもとで日本の医療現場に参与している外国人看護師候補者の活動実態を記述するとともに、越境労働をヒトの国際移動、さらには広義の「移民」の新しい形態として分析を試みるものである。経済連携協定で来日した看護師候補者を対象に調査をおこなった。その結果、①来日目的が、看護師資格の取得から次第に「デカセギ」へと変化しつつあること、②日本の医療現場では、介護士不足を補うものとして活用されていること、③「資格の下方移動」が生じており、これが彼らの職業アイデンティティを喪失させる一因となっていること、が明らかとなった。医療現場における越境労働は、制度を利用するそれぞれの思惑に都合の良いように利用されている。これらは、渡航先での永住を前提としたかつての「移民」とは異なる、帰国を前提とし、短期間の労働と国際移動を繰り返すような、還流型「移民」の新たな形態のひとつとしてとらえることができる。

間瀬滋子(名古屋大学大学院文学研究科博士後期課程D1)
修士論文「黒澤映画における『夢』について―その表象内容と技法上の特色」

 本論文は、人間が「夢」という事象をどのようにとらえ、これに意味づけを与えているのか、その一端を明らかにしようとするものである。事例として、言語表象とは異なる形式で「夢」を表象している映画作品に注目し、黒澤明の映画から「夢」が描写されている5本の作品を取り上げ、人間にとって「夢」とは何かという問題に迫ろうとした。
 分析の結果、黒澤明の『夢』は、黒澤の晩年の作品でありながら、その生涯の中では新たな試みを模索した作品であったこと、物語上の構造と技法上の特色、黒澤自身の語りなどから、この作品には、能の夢幻能形式が採りいれられていることを指摘した。また、「夢」は異界の空間を舞台として、生者が死者と、あるいは人間が人間以外の何者か、と出会う場として認識されていることも明らかになった。この点で、「夢」は人間にとって異界との境界を形成する、またその出入口としてもとらえられていることが指摘できる。本論文は、以上の知見にもとづいて、従来の心理学的分析とは異なる視点による「夢」研究の可能性を探ってみたい。

松永神鷹(南山大学大学院研修員)
修士論文「津波と漁師―個と向き合う災害人類学」

 本論文は、東日本大震災後の復興に向けた漁師の実践がどのような背景からなされたものであったのかについて、宮城県南三陸町を事例に明らかにすることを目的としている。
 津波で甚大な被害に遭った南三陸町は、漁業の再開方法に関して、同じ町の中であっても地区ごとに異なった選択している。たとえば、志津川地区では集団による協業化、歌津地区では震災以前の個人経営のまま復興を図ろうと試みている。また、その中にあっても、生活再建に向けた取り組みは漁師ごとに一様ではない。そのため、本論では歌津地区のある漁師に注目し、彼を取り巻く自然・社会環境から、いかなる背景のもと復興の多様性が生じているのかを探っている。それらの記述を通して、漁業復興を扱う上でミクロな視座が必要となること、そして災害状況下を生きる人々の個別具体的な実践の背景を追うことが、人類学から災害復興という社会的な問題への一つの関わり方となることを論じた。

石川俊介(「日本文化人類学会員)
博士論文「諏訪大社御柱祭の文化人類学的研究―祭礼の存続と民間信仰」

 本研究は、諏訪大社御柱祭を事例として、祭礼を維持し存続させようとする当事者(氏子)の実践を明らかにするものである。すなわち、祭礼を所与のものとして論じるのではなく、祭礼がどのように作り上げられているかを明らかにしようとする試みである。
 本研究では2つの視座を設定する。ひとつは、祭礼の開催を脅かすような問題に対する当事者の実践である。資源不足の問題と、死傷者が生じるような事件・事故に対して、当事者たちがどのように対応しているかを論じる。
 もうひとつの視座は、祭礼をめぐる「民間信仰」である。本研究における民間信仰とは、当事者が生み出す様々な宗教的実践である。これらは神道祭の枠組みから時に逸脱していくような志向性をもっている。特に当事者が御柱そのもの(モノとしての御柱)に対して意味を見出し、様々な実践を行っていることを明らかにする。

梅津綾子(国立民族学博物館外来研究員/名古屋大学大学院文学研究科博士研究員/埼玉大学教養学部非常勤講師)
博士論文「出生と養育に基づく複数的・多元的親子関係―ナイジェリア北部・ハウサ社会における『里親養育』の民族誌から」

 博士論文では、北部ナイジェリアのハウサ社会における「里親養育」慣行に関する民族誌的記述と分析をとおして、養育により構築される親子関係の重要性を示すとともに、養育に基づく親子関係と生殖・出自に基づく親子関係が、どのように共存しうるのか明らかにする。それにより、生殖や出自に基づく親子関係を特別視すること、そして親子関係を1 組に限定する親子観の相対化を試みることが、本論の目的である。
 ハウサの事例では、生みの親(生親)は公的な権利、育ての親(育親)は長年の養育・共住の功績により、親として認められる。権利をもつ者がその権利を主張しすぎず、功績をもつ者がそれを主張しすぎず、互いを尊重しあう絶妙な関係を維持することによって、複数の親の共存は成立している。こうした関係が、親たちが他界するまで続くことを考えると、育親に引き取られた子は、育親と生親という特別な2組の(あるいはそれ以上の)親を永続的にもつといえる。

松平勇二(日本学術振興会特別研究員PD)
博士論文「ジンバブエ祭祀音楽の政治・宗教構造」

 アフリカでは歌や器楽が非常に大きな社会的影響力を持つ。アフリカの多くの社会は、本来は無文字社会であった。そこで文字に代わる情報伝達手段として発達したのが歌や器楽であった。したがって、歌手や楽師が政治的、宗教的権威と密接に結びついてきたと考えられている。本研究では、南部アフリカの内陸国ジンバブエにおける音楽と政治、宗教の関係を、ショナの基層宗教文化(霊信仰、憑依儀礼)の分析を通じて明らかにした。
 本研究の内容は以下の三点である。①ジンバブエ近代政治史の分析(植民地化の過程と解放闘争)、②歌詞解析によるポピュラー音楽と解放軍歌の政治性分析、③憑依儀礼における音楽、政治、宗教の複合構造分析、である。ショナ社会では地域社会の宗教的行事において祭祀音楽が演奏され、そこで紛争解決などの政治的議論がおこなわれる。それが国家レベルの政治的危機(解放闘争)においてもポピュラー音楽や軍歌として表れた。