Archive for ‘What’s New: お知らせ’

2019/01/27

第5回まるはち人類学研究会・中部人類学談話会第246回例会(190202)

第5回 まるはち人類学研究会(中部人類学談話会共催)が以下の要領で開催されます。

みなさまふるってご参加くださいますようお願い申し上げます。

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◆第5回まるはち人類学研究会(「特別企画:北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)の大学院生・若手研究者との交流セミナー」)◆

【主催】:第5回 まるはち人類学研究会(「特別企画:北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)の大学院生・若手研究者との交流セミナー」)

【共催】:第151 回北陸人類学研究会例会(日本文化人類学会 北陸地区研究懇談会)、中部人類学談話会第246回例会(日本文化人類学会中部地区研究懇談会)

【日時】:2019年2月2日(土)13:00-17:30(若干変更の可能性もあります)

【場所】:北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)金沢駅前オフィス

https://www.jaist.ac.jp/top/kanazawaoffice/

 

<プログラム>

13:00-13:05 あいさつ 伊藤 泰信(JAIST)

13:05-13:10 参加者自己紹介

 

<まるはち人類学研究会研究発表>

13:10-13:35 伊藤 紫(南山大学大学院博士前期課程)

「八重山地域小浜島の手織物──集落に根差した織物作りと使用の現在」

 

13:35-14:00 加藤 英明 (南山大学大学院博士後期課程)

「NC旋盤のデザインと使用──愛知県刈谷市の浮動的町工場の事例より」

 

14:00-14:25 大谷 かがり(中部大学)

「子どもの健康を心配するおばちゃんたちと看護師の説明モデル、それらを翻訳する人類

学者──不就学の外国籍の子どもを支えるNPOでのフィールドワークから」

 

14:25-14:45  コメント 比嘉 夏子(JAIST)(20分)

 

14:45-15:00  休憩(15分)

 

<JAIST研究発表>

15:00-15:20 早川 和哉(JAIST博士後期課程)

「ハワイの伝統舞踊フラをめぐる法人類学──熊本市のフラ教室運営会社の訴訟事例から」

 

15:20-15:40 樋口 容視子(JAIST博士後期課程)

「在日ネパール企業人の社会関係資本と社会移動──エスニックビジネスの事例から」

 

15:40-16:00 須藤 修司 (JAIST博士後期課程)

「変容するメディア環境における有料放送をめぐる人類学的研究──視聴者のライフヒス

トリーから」

 

16:00-16:20 武田 彩子(JAIST博士後期課程)

「看護大学生の海外保健福祉事情研修での学び――異文化看護教育のエスノグラフィ」

 

16:20-16:40 池田 佳奈恵(JAIST博士前期課程)・伊藤 泰信(JAIST)

「医学部の文化人類学教育における映像メディアの活用──その可能性をめぐる予備的

検討」

 

16:40-17:00  コメント 中尾 世治(総合地球環境学研究所)(20分)

 

17:00-17:30 総合討論(30分)

 

17:30 閉会

 

懇親会

 

<問い合わせ先>

まるはち人類学研究会事務局 加藤英明(hide2369@hotmail.co.jp)

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2018/09/02

中部人類学談話会第244回例会のお知らせ(180922)

9月22日(土)に中部人類学談話会第244回例会が開催されます。
以下にご案内申し上げます。
みなさまのご参加を心よりお待ちしております。
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◆中部人類学談話会第244回例会◆

「人類学におけるイレズミ・タトゥー研究の新展開」

日時:2018年9月22日(土)13:30~17:00 (最大延長)
会場:名城大学ナゴヤドーム前キャンパス 西館DW401教室
地下鉄名城線ナゴヤドーム前矢田駅より徒歩約5分
*交通アクセス https://www.meijo-u.ac.jp/about/campus/dome.html

【プログラム】
13:30-13:30 趣旨説明 山本芳美氏(都留文科大学文学部)

13:40-14:20 発表1 山越英嗣氏(早稲田大学人間総合研究センター)
「「痛み」を通じた共同体の形成 千葉市で商店を営む若者たちのタトゥーを事例として」

14:20-14:30 質疑応答

14:30-15:10 発表2 桑原牧子氏(金城学院大学文学部)
「イレズミ=ティキの神像・偶像化と模様化 ジェル、ラトゥール再考」

15:10-15:20 質疑応答

15:20-15:30 休憩

15:30-16:10 発表3 津村文彦氏(名城大学外国語学部)
「東北タイにおけるサックヤンと憑依」

16:10-16:20 質疑応答

16:20-16:50 全体討論
コメンテーター 山本芳美氏(都留文科大学)

備考: 終了後、懇親会

【趣旨】

 今回の談話会は、科研費の共同研究「顔・身体表現から検討するトランスカルチャー下の装飾美」(No.18H04202)と「東南アジアにおける呪術的イレズミの人類学:知識と力をまとう身体の比較研究」(No.17K03300)に参画している研究者によるものである。

 イレズミ・タトゥー研究は、19世紀半ばから専門領域として立ち現れてきた文化・社会人類学のなかでも、古典的なテーマである。先行研究では、ある地域のイレズミの文様、理由、施術師を軸にした精緻な報告が積み上げられてきた。だが、2010年代に入り、日本の観光政策でインバウンドを招致するにあたり、潜在的にあった「温泉タトゥー」問題が焦点化したことに見るように、新たな研究の視座が必要とされている。本研究計画では、研究自体をアップデートさせるべく、社会や歴史のなかでの位置づけ、彫刻や布などのさまざまな表現形態とのつながり、断絶、そして身体感覚など、新しい視野を含んだ考察を試みる。その第一歩として、今回は中部人類学会談話会の場をお借りし、イレズミ・タトゥーを中心に研究してきた研究者が、各自のフィールドを手がかりに報告をおこなうものである。

【発表要旨1】 山越英嗣氏
「「痛み」を通じた共同体の形成 千葉市で商店を営む若者たちのタトゥーを事例として」

現代の日本社会における若者のタトゥーは、ファッションの一環としての消費活動や、あるいは支配社会への抵抗であるとする表層的な理解にとどまってきた。それに対して本発表が明らかにするのは、タトゥーを身体に入れる痛みと、「社会的逸脱者」というスティグマを背負うことの両方の「痛み」を同時に引き受けることを通して、特別な紐帯を築こうとする若者たちの姿である。本発表では、2012年に千葉市で行ったフィールドワークのデータを用い、彼らが身体に入れているタトゥーの具体的な図柄に着目した報告を行う。

【発表要旨2】 桑原牧子氏
「イレズミ=ティキの神像・偶像化と模様化 ジェル、ラトゥール再考」

本発表は、タヒチの社会状況とイレズミの道具や技法が変容することで、イレズミで彫られるティキがいかに生成変化したかをジェルとラトゥールを再考しながら論じる。ティキは伝統信仰においては「無形」を表す、模様のない木片であったのが、イレズミ施術では皮膚に有形で彫られ、有形であってもマルケサス伝統イレズミでは部位、そして道具の変化と共に全身へと形状が変容する。これらティキの物質性と形状が、「神像・偶像のティキ」と「模様のティキ」を、さらに、悪魔祓いの現場では「悪魔の入口のティキ」を生成させる。形状や物質性に誘導されながら、人々がティキに働きかけ、さらに、ティキに関わる人々の間で、ティキについての異なる見解が交わされることによって、イレズミ=ティキの神像・偶像化と模様化が生じることを考察する。

【発表要旨3】 津村文彦氏
「東北タイにおけるサックヤンと憑依」

 本発表は、タイの呪術的な力をもつサックヤン(sakyan)を取り上げ、身体装飾の一つと考えられてきたイレズミを媒介として、知識と力と身体とが交差する局面を分析する。敵からの防御、異性の誘惑などの神秘的な力をもつとされるサックヤンは、シャンやクメールからの影響を受けながらタイで古くから実践されてきたが、近年ではマスメディアを通して世界でも広く知られる。本報告では東北タイのいくつかの彫り師を事例として、仏教やバラモン教との関わり、憑依儀礼における意味づけ、美醜と善悪などを考察し、聖なる知識と呪的な力が物質性をもって立ち現れるという点で、東北タイに見られる他の呪術実践と深い関わりをもつ点を指摘する。
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問い合わせ先:
中部人類学談話会 << anthro-chubu >> 事務局中京大学現代社会学部岡部研究室気付
E-mail: anthroch[at]gmail.com(@を[at]に置き換えています)
URL: https://anthroch.wordpress.com/

中部地区研究懇談会担当理事 亀井伸孝(愛知県立大学)
中部人類学談話会会長 後藤明(南山大学)
中部人類学談話会事務局 岡部真由美(中京大学) 、藤川美代子(南山大学)

2018/05/07

中部人類学談話会第243回例会のお知らせ(180520)

中部地区研究懇談会(中部人類学談話会第243回例会)
修士論文・博士論文合同発表会

下記の要領で、中部地区修士論文・博士論文合同発表会を開催します。
みなさま、ふるってご参加くださいますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。

◆日時
2018年 5月20日(日)14:00~17:45

◆会場
名古屋大学文学部 大会議室(room no.110)

◆アクセス
地下鉄名城線名古屋大学駅より徒歩約5分
*交通アクセス http://www.nagoya-u.ac.jp/access/index.html
*キャンパスマップ http://www.nagoya-u.ac.jp/access-map/index.html

◆プログラム
《修士論文の部》

14:00-14:30  鈴木美香子(名古屋大学大学院人文学研究科博士後期課程)

「観光みやげとは何か:名古屋みやげを中心に」

日本に数多くある「観光みやげ」は、その多くが他人に分け与えることを前提とした食品であり、自分への記念品が中心である諸外国のみやげとは異なっている。近世までみやげの中心はお札や楊枝など、軽量でかさばらない物であり、土地名物の団子や餅などは旅人だけが味わえるものだった。その後、食品の保存技術や包装が飛躍的に向上するとともに、みやげの主役は食品に変わっていった。他方、「観光みやげ」とは、外国人旅行者が観光地で購入する工芸品などのことも指していたが、高度経済世長期に日本人による国内旅行が盛んになると、日本人向けのみやげも「観光みやげ」と呼ばれるようになった。本稿はこのような「観光みやげ」の成立と展開を「観光」と「みやげ」の変遷から改めて検証し、名古屋みやげを事例として分析した。その結果、「観光みやげ」には「観光みやげになる」うえでいくつかのパターンがあることを明らかにし、「観光みやげ」の類型論的検討をおこなった。

提出先:名古屋市立大学大学院人間文化研究科

14:30-15:00  張雪巍(名古屋大学大学院人文学研究科博士後期課程)

「地域観光を創造するまなざし:山梨県勝沼地域における葡萄観光活動の事例から」

本論文では山梨県甲州市勝沼地域における観光活動を事例として、観光活動におけるホストとゲストの立場をより明確化した上で、まなざし論の視点から、ホストのまなざしが如何に構築され、ゲストのまなざしと如何に関わるのかを考察した。また、まなざしが現地の観光活動にどのような影響を与えているのかを明らかにした。まず先行研究を通じて、まなざしという概念を把握し、ホストとゲストの相互関係を整理した。そして、先行研究の結論を現地調査で検証した。2015年から2016年にかけて、勝沼地域のホストを52人、ゲスト48人に聞き取り調査を行い、合計四回の現地調査を行った。また、ホストのまなざしの形成、過程、影響などの側面に分析の重点を置いた。結論として、本論文で取り上げたホストが常にゲストの範囲、ゲストの目的、ゲストのまなざしの変化に注目していることが分かった。また、ジョン・アーリのまなざし論を踏まえ、よりダイナミックかつ立体的なまなざし理論の構築を試みた。最後に、このまなざしがもたらした新たな影響について論述した。

提出先:名古屋大学大学院人文学研究科

15:00-15:30 ヒヤ・ムカルジー(名古屋大学大学院人文学研究科博士後期課程)

「日本とインドにおける習慣と信仰:出産儀礼の比較研究を中心に」

本研究の目的は、 地理的にも文化的にも大きく異なる日本とインドの社会における出産儀礼の比較研究をおこない、出産儀礼を通して、日本とインドの文化的背景、習慣上の異同を検討することにある。日本人とインド人にとって生育儀礼にはどのような意味が込められているのか、それらにおいて宗教と出産儀礼がどのように関連しているのかという点にとくに注目し、二つの社会における出産儀礼の類似点と相違点を論じた。宗教については、日本の場合は主として神道、インドの場合はヒンドゥー教に注目した。本発表では、民間伝承、伝説、昔話などを手がかりとしながら、それぞれの生育儀礼を紹介するとともに、比較検討を通じて明らかになった両者の異同について報告する。また、今後、二つの社会の出産儀礼から民間信仰の違いを把握するうえでの課題についても述べることにしたい。

提出先:School of Language, Literature and Cultural Studies, Jawaharlal Nehru University, India

15:30-15:45 休憩

15:45-16:15  吉田文久(南山大学大学院人間文化研究科博士後期課程人類学専攻)

「民俗フットボールの人類学的研究に向けて」

これまで(1993年以来)英国の17箇所に存続する民俗フットボールの調査に出かけ、ゲームの様子を記録し、それらがどのように現在に至っているのかを探る研究に取り組んできました。その研究に向かったのは、学校体育の教材としてサッカーは技術や戦術といったプレイに関わる学習内容に留まらず、スポーツの中でも豊かな文化的内容を有し、スポーツの文化的意義を学ぶ教材になるのではないかという問題意識からでした。今回の発表では、それまで取り組んできた体育科教育学研究から民俗フットボールを対象とするスポーツ人類学研究に向かった経緯、そして、これまで取り組んできた民俗フットボール研究の成果を概括し、英国ではメディアで取り上げられながら、日本では紹介されていないスコットランドのオークニー諸島のカークウォールに存続する民俗フットボールの様子も紹介させていただきます。さらに、博士論文の構想案も提示させていただき、広く意見を頂戴し、今後の研究活動に生かしたいと思います。

16:15-16:45 天野紗緒里(名古屋大学大学院人文学研究科博士後期課程)

「現代日本社会における占い師に関する文化人類学的考察:東海地方の占いの館の事例から」

本論文の目的は、現代日本社会における「宗教的なるもの」の提供者である占い師に着目し、彼らが占い師に至る過程を文化人類学的手法で民族誌的に記述することである。
第1章では、先行研究の批判的検証から、本論文では「宗教的なるもの」を提供してきた占い師に着目し、都市部の民間巫者・占者として捉えて微視的な視点から研究する必要性を示した。第2章では、占い師の代表的活動場所である「占いの館」について概略し、3章では、どのような占い師が働いているかを事例から分析した。第4章では、普通の人が占い師になる過程とどのように働いているかを民族誌的に描き、第5章では、占い師の視点で占いの相談を捉えることで、これまで議論されてこなかった占いのメンタルヘルスケアの側面に迫ることで、占い師は現代日本社会で生きる普通の人々であるからこそ、同じ社会で生きる人々の多様な「生」の状況に幅広く対応できる存在であることを浮き彫りにした。終章では、全体の議論の総括をした。

提出先:南山大学大学院人間文化研究科

《博士論文の部》

16:45-17:45 神山歩未(名古屋大学大学院人文学研究科博士研究員)

「「伝統」・移住・文化再創造:現代のマオリタンガ」

本論文は、ニュージーランド都市部在住の先住民マオリの文化実践をめぐる民族誌的記述と分析から、マオリタンガ(Māoritanga)を批判的に再検討するとともに、先住民の文化的独自性と権利の主張に関わる戦略的本質主義とアイデンティティ・ポリティクスの問題点を論じたものである。一部のエリート・マオリによる極端な本質主義化の議論は、マオリ文化の多様性を否定し、エリート・マオリが偽物扱いする都市在住マオリなどが二重に周縁化される危険性をはらんでいる。そこで本論文では、都市在住マオリに焦点を当て、彼らの「伝統的」文化実践と、世界的な環境保護運動の活発化と連動しつつ展開している新たな権利回復の主張を、マオリタンガの新たな展開例として記述、分析した。そのうえで、権利主張者としてのマオリの政治的立場を弱めることなく、戦略的本質主義がもたらし得る弊害を乗り越えるうえで、多配列思考が一定の有効性を持つことを指摘した。

提出先:名古屋大学大学院人文学研究科

*終了後、周辺にて懇親会の予定

◆お問い合わせ先
中部人類学談話会 << anthro-chubu >> 事務局
中京大学現代社会学部岡部研究室気付
E-mail: anthroch[at]gmail.com
(@を[at]に置き換えています)
URL: https://anthroch.wordpress.com/

2018/02/09

中部人類学談話会共催シンポジウムのお知らせ(180318)

みなさま

2018年3月18日(日)に南山大学人類学研究所にて以下のシンポジウムが開催されます。
皆さまのお越しを心よりお待ち申し上げます。

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公開シンポジウム
「 天文学と人類学の融合 第三回:それぞれの大地、それぞれの宇宙」
(主催:南山大学人類学研究所、共催:中部人類学談話会)

日時: 2018年3月18日(日)13:00~17:30
会場: 南山大学S棟4階S48教室
地下鉄名城線「八事日赤」駅より徒歩約8分)
http://www.nanzan-u.ac.jp/Information/access.html

プログラム:

12:30 開場
13:00-13:10 趣旨説明 後藤 明

13:10-13:40 大橋真砂子(南山大学・名城大学)
「古代・中世ヨーロッパにおける春分の日付」

13:40-14:10 関口和寛(国立天文台)
「技術の進歩と宇宙観の変遷」

14:10-14:40 戸田美佳子(国立民族学博物館)
「森から見える星空ーアフリカ熱帯雨林における夜の世界」

14:40-15:00 休憩

15:00-15:30 中野真備(京都大学院)
「インドネシア・バンガイ諸島のサマ人の漁撈における天体利用」

15:30-16:00 古澤拓郎(京都大学)
「インドネシア・スンバ島西部の在来暦法:太陽・星・月・ゴカイ・儀礼・農耕のシグナル伝達」

16:00-16:30 小谷真吾(千葉大学)
「インドネシア・ロンボク島の暦法:天文・自然現象との関連、及び文化資源と しての再評価について」

16:30-16:45 休憩

16:45-17:30 コメントと総合討論
司会:後藤 明(南山大学)
総括コメント 高田裕行(国立天文台)

※シンポジウムは参加無料で、一般公開されております。

問い合わせ先:
南山大学人類学研究所
Phone:052-832-3111(代表)
Fax:052-833-6157
E-mail:ai-nu@ic.nanzan-u.ac.jp
http://www.ic.nanzan-u.ac.jp/JINRUIKEN/

2017/10/22

中部人類学談話会第242回例会のお知らせ(171209)

中部人類学談話会第242回例会
日時:2017年12月9日(土)13:30~17:00 (最大延長)
会場:名古屋大学人文学研究科/文学部 1階大会議室(110教室)

地下鉄名城線名古屋大学駅より徒歩約5分
* 交通アクセス http://www.nagoya-u.ac.jp/access/index.html
* キャンパスマップ http://www.nagoya-u.ac.jp/access-map/index.html

プログラム:
13:30~14:30 発表① 吉田早悠里氏(南山大学国際教養学部)
「無文字社会における歴史の再構築と外国人研究者の関与:エチオピア南西部カファ地方の事例から」

14:30~15:00 質疑応答

15:00~15:15 休憩

15:15~16:15 発表② 座馬耕一郎氏(長野県看護大学看護学部)
「チンパンジーに学ぶ私たちの眠り」

16:15~16:45 質疑応答

備考: 終了後、懇親会

【発表要旨①】 吉田早悠里氏
「無文字社会における歴史の再構築と外国人研究者の関与:エチオピア南西部カファ地方の事例から」

本発表は、エチオピア南西部カファ地方の事例をもとに、無文字社会においてどのように歴史が再構築されているのかについて、外国人研究者の研究成果との関わりをもとに論じるものである。2010年頃からカファ地方では、同地に1897年まで繁栄したカファ王国の歴史と文化を復元し、次世代に継承しようとする取り組みが活発になっている。しかし、カファ地方で話されているカファ語は文字をもたず、歴史資料も乏しい。加えて、口頭伝承やかつての歴史を知る人物の多くが他界し、同地の歴史を知ることは困難になっている。こうしたなかで、カファ王国時代を知る手がかりとして20世紀に同地を訪れた外国人研究者による研究成果が用いられるようになっている。そこで、外国人研究者による研究成果がどのようにカファ地方の人々に知られ、用いられているのか。また、それらが現地の人々の歴史観やアイデンティティにいかなる影響を及ぼしているのかについて検討する。

【発表要旨②】 座馬耕一郎氏
「チンパンジーに学ぶ私たちの眠り」

本発表では野生チンパンジーの睡眠について紹介し、それをもとに私たちの眠りについて考察する。睡眠は生理的な欲求にもとづく行動である。レム睡眠やノンレム睡眠が哺乳類全般にみられることからも、ヒトの睡眠は進化の歴史の中でかたち作られてきた生理的な行動のひとつということができる。一方で睡眠は文化の側面も持つ。ベッドで眠る人もいれば畳の上に敷いた布団で眠る人もいるように、世界にはさまざまな眠り方がある。私たちの眠りについて深く考えるためには、睡眠を進化と文化の両側面から考える必要がある。
ヒトに近縁なチンパンジーやボノボ、ゴリラ、オランウータンは、夜になるとベッドを作りその上で眠る。チンパンジーのベッドは毎日、おもに樹上に作られる。木の枝葉を幾重にも重ねて作られたベッドは、楕円形で、中がくぼんだお皿のような形状をしており、このベッド作りは学習によると考えられている。このような樹上のベッドは、二足歩行をはじめた人類の祖先も作っていたとされ、その後地上で眠るようになり、眠り方の多様性が生じたと考えられる。発表ではチンパンジーのベッドをヒントに開発された人類進化ベッドについても紹介する。

問い合わせ先:
中部人類学談話会 << anthro-chubu >> 事務局

  中京大学現代社会学部岡部研究室気付
E-mail: anthroch[at]gmail.com(@を[at]に置き換えています)
URL: https://anthroch.wordpress.com/
2017/10/22

三河民俗談話会よりお知らせ(171028ほか)

①三河民俗談話会のご案内

10月は、 湯谷翔悟さん(岡崎市美術博物館・学芸員)の発表です。

タイトル:三河地域における秋葉参詣ルート

湯谷さんは、岡崎市の学芸員として文化財の管理や美術博物館・生涯学習事業の運営や実務を担当されてきました。近世史の専門家として論文の執筆で活躍される一方で、各地の市史などの編纂に近世編を担当し関わってこられました。今回は、湯谷さんが関われ、11月25日から開催予定の企画展「三河の秋葉信仰―火伏の神の系譜」の話題を中心にご講演をお願いいたしました。

日時  10月28日(土) 14時~17時

場所  愛知大学豊橋校舎 5号館4階 541教室

資料代 300円。学生はいつも無料です。

連絡先 愛知大学 豊橋キャンパス 地域政策学部 高橋貴研究室気付0532-47-4111

 

②比較民俗学会 2017年度大会のご案内

日時:平成29年11月4日(土)~5日(日)

場所:本居宣長記念館

三重県松阪市殿町(松阪公園内)電話0598-21-0312

松阪駅(JR・近鉄)から徒歩15分、バス「松阪市役所」徒歩5分

11月4日(土)公開講演

14時~15時     日本絵葉書学会会長 山田俊幸先生 「本居宣長と花森安治」

15時20分~16時20分 琉球大学名誉教授 小島瓔禮先生 「本居宣長に学ぶ―現代現場主義の尊

さ―」

17時30分~19時30分 懇親会(スサノオ、会費5000円)

11月5日(日)研究発表

① 9時~9時30分  繁原幸子「消えゆく山間地の民俗文化―官民一体の対策・静岡市の例―」

② 9時30分~10時 小野田貴夫「物語の認識と守屋慶子『大きな木』論再考」

③ 10時~10時30分 西脇隆夫「説話における「変身」について」

10分休憩

④  10時40分~11時10分 斧原孝守「「桃太郎・山行き型」の一解釈」

⑤ 11時10分~11時40分 川谷 真「「物言わぬ子」と異類婿」

⑥ 11時40分~12時10分 美濃部京子「お母さんが私を殺してお父さんが私を食べた―「ばらの木」の歌をめぐって―」

昼食

⑦ 13時30分~14時  清水伸子「ロシア・イコン伝説」

⑧ 14時~14時30分  河野 眞「西欧キリスト教社会における奇蹟の発現について―マリーアヒルフの絵像の事例―」

⑨ 14時30分~15時  鶴田涼子「文学作品におけるマンドラゴラあるいはアルラウネ受容について―ドイツの伝承と文学作品を中心として―」

主催・比較民俗学会(問い合わせ先―繁原 央08030778987)

共催・本居宣長記念館、協力・三河民俗談話会

③東栄フェスティバル 2017年 のご案内

日時:11月3日(金) 文化の日、10時から19時(雨天決行)

会場:東栄ドーム(愛知県北設楽郡東栄町本郷)

プログラム

11時  開会式

11時半 設楽町貝津田棒の手

13時  飯田市遠山和田霜月祭

14時  浜松市寺野ひよんどり

14時半 東栄町河内花祭

15時半 東栄町足込花祭

16時半 和太鼓したら

17時半 東栄町中在家花祭

今年の花祭日程

小林  11月11日(土) 7時から23時半 御園 11月11日(土) 14時から翌日12時

東薗目 11月19日(日) 8時から22時  月  11月22日(水) 13時から翌日18時

足込  11月25日(土)15時から翌日15時 河内 11月25日(土)18時から翌日10時

中設楽 12月2日(土) 13時から翌日18時 中在家 12月10日(日) 8時から22時半

古戸  1月2日(月)   9時から翌日17時 下粟代 1月6日(土)14時から翌日14時半

布川  3月3日(土)   13時から翌日10時

詳しい内容の問い合わせ

0536-76-0502 東栄町役場 振興課 情報観光課

2017/10/22

中部人類学談話会共催のお知らせ(171123-24)

11月23日(木)~24(金)に、名古屋大学で「花祭×いざなぎ流-神楽のなかの祭儀・呪術・神話-」が開催されます(中部人類学談話会共催)。
以下にご案内申し上げます。
みなさまのご参加を心よりお待ちしております。
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中部地区研究懇談会(中部人類学談話会)

日時: 2017年11月23日(木・祝)13:00-17:00
11月24日(金)10:00-17:00

会場: 11月23日 名古屋大学文系総合館カンファレンスホール
11月24日 名古屋大学人文学研究科大会議室
* 交通アクセス http://www.nagoya-u.ac.jp/access/index.html
* キャンパスマップ http://www.nagoya-u.ac.jp/access-map/index.html

プログラム: 「花祭×いざなぎ流―神楽のなかの祭儀・呪術・神話―」

11月23日(木)公開講演会「花祭といざなぎ流への誘い」

開会挨拶 阿部泰郎(名古屋大学人文学研究科附属人類文化遺産テクスト学研究センター)

講演   大神楽と花祭―「生まれ清まり・浄土入り」から「神遊び」へ/山崎一司(民俗芸能学会評議

員)

いざなぎ流の祭儀―呪詛・神楽・鎮め/小松和彦(国際日本文化研究センター)

いざなぎ流と青ケ島の神楽/山本ひろ子(和光大学名誉教授)

祈る神と鎮める神―東アジアの宗教と民俗神/松尾恒一(国立歴史民俗博物館)

司会   浮葉正親(名古屋大学国際言語センター)

11月24日(金)シンポジウム「中世神道と神楽」

問題提起 斎藤英喜(佛教大学歴史学部)

研究発表 奥三河における祭文の展開/松山由布子(名古屋大学人文学研究科附属人類文化遺産

テクスト学研究センター)

天の祭り論―奥三河花祭の〈秘儀〉をめぐって/星優也(佛教大学大学院)

休憩   12:00-13:00

映像上映+解説 「花祭の鎮め」と「いざなぎ流の鎮め」/佐々木重洋(名古屋大学人文学研究科)×梅

野光興(高知県立歴史民俗資料館)

研究発表 修験的想像力と神楽の世界―中世神道研究との接点を求めて/小川豊生(摂南大学外国

語学部)

コメント 小松和彦(国際日本文化研究センター)
阿部泰郎(名古屋大学人文学研究科附属人類文化遺産テクスト学研究センター)

全体討論(司会 斎藤英喜)

問い合わせ先:
いざなぎ流と物部川流域の文化を考える会
E-mail: izanagi.monobe2012[at]gmail.com (@を[at]に置き換えています)

名古屋大学人文学研究科附属人類文化遺産テクスト学研究センター
E-mail: cht[at]lit.nagoya-u.ac.jp (@を[at]に置き換えています)

中部人類学談話会 << anthro-chubu >> 事務局
中京大学現代社会学部岡部研究室気付
E-mail: anthroch[at]gmail.com(@を[at]に置き換えています)

2017/09/20

中部人類学談話会第241回例会のお知らせ(171014)

みなさま

10月14日(土)に、中部人類学談話会(第241回例会)が開催されます。
以下にご案内申し上げます。
みなさまのご参加を心よりお待ちしております。

————————————————————
中部人類学談話会第241回例会

日時:2017年10月14日(土)13:00~14:45

会場:南山大学R棟3階R65教室(当初のR35からR65教室へ変更となりました)

R棟地上階入口の右手にあるエレベーターで6階へお上がりください。

http://www.nanzan-u.ac.jp/CMAP/nagoya/campus-nago.html

アクセス 地下鉄名城線八事日赤駅より徒歩約8分
地下鉄鶴舞線いりなか駅1番出口より徒歩約15分

住所 〒466-8673 名古屋市昭和区山里町18

【プログラム】
鈴木舞 氏(東京大学地震研究所)
「法と科学の交差:ニュージーランドにおける科学鑑定の分析」

〈発表要旨〉
今日、我々の生活において科学は不可欠の存在となっており、文化人類学でも1970年代以降、科学的知識の産出プロセスや科学と社会との関係性が重要な研究課題となってきた。本発表ではこうした科学に関する文化人類学の研究潮流に基づき、多様な科学分野の中でも、犯罪に関連する科学の検討を行う。
近年、犯罪捜査や裁判に貢献するために、DNA型鑑定をはじめとして、犯罪の証拠資料を科学的に分析する科学鑑定が、法科学ラボラトリーで実施されている。科学鑑定は法科学とよばれる科学に基づいて行われるが、科学鑑定の結果は裁判などの法的文脈の中で利用される。そのため、科学鑑定の現場である法科学ラボラトリーとは、法と科学という異なる認識枠組みを持つものが交差する場であり、それ故に様々な問題も生じている。本発表では、ニュージーランドの法科学ラボラトリーでのフィールドワークに基づき、法と科学が交錯する中で、どのように科学鑑定が遂行され、いかなる問題が発生し、それが解消されていくのかを分析する。

備考:終了後、懇親会(18:00~を予定)

*付記*
南山大学人類学研究所では、10月14日(土)15:00から、
亡命チベット人を描いたドキュメンタリー映画 『ラモツォの亡命ノート』上映とトークセッションが予定されています。
ご関心がおありの方は、談話会にも映画会にもふるってご参加ください。
http://www.ic.nanzan-u.ac.jp/JINRUIKEN/activity/2017/20171014_Tibetianwoman.pdf

【お問い合わせ先】
中部人類学談話会 << anthro-chubu >> 事務局
中京大学現代社会学部岡部研究室気付
E-mail: anthroch[at]gmail.com(@を[at]に置き換えています)
URL: https://anthroch.wordpress.com/
中部地区研究懇談会担当理事 佐々木重洋(名古屋大学)
中部人類学談話会会長 後藤明(南山大学)

2017/09/20

三河民俗談話会よりお知らせ(170930)

三 河 民 俗 談 話 会 の ご 案 内

9月は、 津田 豊彦さん(名古屋民俗研究会・名古屋市史編集委員)の発表です

タイトル:磨き砂・一向山事件と相撲

 

名古屋中心の尾張地方の民俗を中心に調査・研究をされてきた津田豊彦さんですが、今回は珍しい半田のお話をされます。

日時  9月30日(土) 14時~17時

場所  愛知大学豊橋校舎 5号館4階 541教室

資料代 300円。学生はいつも無料です。

連絡先 愛知大学 豊橋キャンパス 地域政策学部 高橋貴研究室気付 0532-47-4111

2017/03/14

三河民俗談話会よりお知らせ(170318)

【怪談・民話を地域資源として受け継ぐ-「小泉八雲」「ふるさと怪談」に学ぶ-】

地域に語り継がれてきた民話・昔話が静かに消えてゆく現代、
民間伝承を近代文学として活用した先覚者の一人である
小泉八雲の曾孫にあたり文化資源学にも詳しい小泉凡氏、
文芸評論家の東雅夫氏、田原市中央図書館長の豊田高広氏、
豊橋妖怪百物語の著者・内浦有美氏らに
怪談・民話を地域資源として受け継ぐ思いや方策について報告していただきます。

主催:愛知大学・綜合郷土研究所
日程:3月18日(土)13:30-17:00
会場:愛知大学豊橋キャンパス
http://www.aichi-u.ac.jp/kyodoken/access.html
定員:200名(入場無料、予約不要)

【第1部】
基調講演:「地域資源としてのふしぎ文学~小泉八雲と怪談の活用をめぐって~」
講師:小泉凡氏(小泉八雲の曾孫、小泉八雲記念館館長)

【第2部】
パネルディスカッション:「怪談・民話を地域資源として受け継ぐ-「小泉八雲」「ふるさと怪談」に学ぶ-
パネリスト:小泉凡氏
東雅夫氏(アンソロジスト、文芸評論家、ふるさと怪談トークライブ代表)
豊田高広氏(田原市中央図書館長)
内浦有美氏(株式会社うちうら代表、綜合郷土研究所研究員)