中部人類学談話会第262回例会(中部地区研究懇談会)を2022年9月25日(日)に開催します。
ハイフレックスで実施しますので、申込時に「対面参加」か「オンライン参加」を選択してください。
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中部人類学談話会第262回例会(中部地区研究懇談会)
◆日時
2022年9月25日(日) 13:30~16:50
◆ハイフレックスでの実施
・会場:南山大学M棟 M2教室
交通アクセス(地下鉄名城線「八事日赤」駅より徒歩約8分)
http://www.nanzan-u.ac.jp/Information/access.html
・Zoom(申し込み締切:9月23日15:00)
> 申込フォーム https://forms.gle/amTHaTok3YJi2pjx9
*設営のために人数を把握したいので、「対面参加」か「オンライン参加」かを選択していただきますが、全員にZoom情報をお送りします。
*どちらかを選択していただきますが、当日変更してもかまいません。またその際、連絡をしていただく必要はありません。
*Zoom情報は前日にお送りする予定です。
◆プログラム
13:30~13:35 開会の挨拶
13:35~15:05 彭宇潔(静岡大学)
「マルチ・コネクテッドネスと雰囲気の形成:カメルーン東南部の狩猟採集民バカの音声的な相互行為に着目して」
15:20~16:50 廣田緑(国際ファッション専門職大学)
「アーティスト・コレクティヴの協働実践~GUDSKULの事例から~」
◆発表要旨
・彭宇潔「マルチ・コネクテッドネスと雰囲気の形成:カメルーン東南部の狩猟採集民バカの音声的な相互行為に着目して」
本発表は、カメルーン南東部のピグミー系狩猟採集民バカを対象に、彼らにおける雰囲気(atmosphere)の形成と変化の様式を、一連の出来事と人々の相互行為から考察して明らかにする。雰囲気に関しては、これまでの民族誌、特に狩猟採集民に関する民族誌では、その場でしか感じられない「感覚(feel)」や、「行間(between the lines)」にしか読められないなにかとしてしばしば描かれている。バカたちには、大勢の人々が何かの出来事に突然関心を寄せて集まってしまう「ドドド現象」は日常的に見られる。それは彼らのマルチ・コネクテッドネスという相互行為の基本的な構えに裏つけられたと報告されている。本発表ではとりわけ、音声的な相互行為に着目して、バカたちの1)狩猟採集時のインタラクションと2)ある採集キャンプでの15日間の出来事を用いて分析をおこなう。そこで、彼らの「その場の雰囲気」はどのように形成・変化するのか、それはいかに周囲環境と彼ら自身の相互行為に影響されるのかを、マルチ・コネクテッドネスと関連して議論したい。
・廣田緑「アーティスト・コレクティヴの協働実践~GUDSKULの事例から~」
2022年にドイツで開催された国際美術展ドクメンタ15(2022.6.18~9.25)に、インドネシアのアーティスト・コレクティヴ〈ルアンルパ(ruangrupa)〉が選ばれた。〈ルアンルパ〉は各国で活動するアーティスト・コレクティヴを招待し、ドクメンタ15は無名コレクティヴが集結する異例の展覧会となった。
ドクメンタで示されたように、集団の名称で活動を行なうアーティスト・コレクティヴ(またはコレクティヴ)はいま、現代美術のひとつの実践の方法として注目を集めている。そこで本発表では、〈ルアンルパ〉が2017年にグラフィス・フルハラ(Grafis FuruHara)、セルム(Serrum)という2つのコレクティヴと協働で立ち上げ運営するアートのエコシステム、グッスクル(GUDSKUL)を事例に、アーティストが集団として活動することを選択した過程と、その実践について、インドネシアの文化歴史的背景を加えて考察する。
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◆お問い合わせ先
中部人類学談話会事務局
南山大学人類学研究所 宮脇研究室気付
E-mail: anthroch[at]gmail.com(@を[at]に置き換えています)
Facebook:https://www.facebook.com/ChubuJinrui/
URL: https://anthroch.wordpress.com/
中部地区研究懇談会担当理事 湖中真哉(静岡県立大学)
中部人類学談話会会長 渡部森哉(南山大学)
中部人類学談話会事務局 深田淳太郎(三重大学)、宮脇千絵(南山大学)
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