中部人類学談話会第247回例会が、下記の要領で開催されます。
みなさまふるってご参加くださいますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。
◆中部人類学談話会第247回例会◆
日時:2019年 2月 23日(土)13:30~16:50
会場:南山大学R棟 R56教室
*交通アクセス
地下鉄名城線「八事日赤」駅より徒歩約8分)
http://www.nanzan-u.ac.jp/Information/access.html
【プログラム】
13:30~14:30 発表① 深田淳太郎氏(三重大学人文学部)
「不在の死者と骨のあいだ:ソロモン諸島・ガダルカナル島における遺骨収容活動を事例に」
14:30~14:45 コメント 後藤明氏(南山大学人文学部)
14:45~15:05 質疑応答
15:05~15:15 休憩
15:15~16:15 発表② 張玉玲氏(南山大学外国語学部)
「日本における福建出身華人の移住・定住戦略:家族誌というアプローチから」
16:15~16:30 コメント 沼崎一郎氏(東北大学文学部)
16:30~16:50 質疑応答
備考:終了後、近隣にて懇親会
【発表要旨①】深田淳太郎氏
第二次大戦において海外で戦没した日本人は240万人にのぼる。戦後、実施された遺骨収容事業によって帰還したのは、2013年時点でおよそ半分の128万柱で、残りの112万柱は海外に残されたままである。本発表で考察するのは、この遺骨収容活動において、海外に置き去りにされた骨と、戦争で亡くなった死者、そして日本に残された遺族(生者)の間の関係である。この三者は、何によって、どのように関係づけられ、またその関係の中でそれぞれがどのように意味づけられるのか。そして、その関係・意味づけは、戦後七十年のあいだにいかに変容し、さらに現在どう変わりつつあるのだろうか。この問題について、あるボランティアグループがソロモン諸島・ガダルカナル島で行なっている遺骨収容活動を事例に考えてみたい。
【発表要旨②】張玉玲氏
日本国籍取得者や不法滞在者なども含めて100万人を超えたとされる在日華人社会は、今や日本最大のエスニック集団となっている。これらの華人の多くは1980年代以降中国の大陸から新たに来日した「新華僑(華人)」であり、出国の時期や動機および来日ルートなど、日中国交回復以前から移住・定住したいわゆる「老華僑(華人)」と大きく異なるため、両者は往々に別の枠組みで議論されることが多く、新、老華僑(華人)はまるで関係のない二つのコミュニティのように扱われてきた。
本報告では、ともに新老華僑(華人)のなかで大部分を占める福建出身者に焦点を当てる。個々人の移住を、その「故郷(母村)」を原点とする家族(一族)の移住・定住の歴史の枠で捉えなおし、新華僑(華人)による、血縁・地縁に基づく伝統的な「連鎖移住」のパターンの活用や老華人を介した積極的なネットワーク構築など、新華人の移住・定住戦略をよりミクロな視点から析出する。
—————————————————————————-
問い合わせ先:
中部人類学談話会 << anthro-chubu >> 事務局
中京大学現代社会学部岡部研究室気付
E-mail: anthroch[at]gmail.com(@を[at]に置き換えています)
URL: https://anthroch.wordpress.com/
中部地区研究懇談会担当理事 亀井伸孝(愛知県立大学)
中部人類学談話会会長 後藤明(南山大学)
中部人類学談話会事務局 岡部真由美(中京大学) 、藤川美代子(南山大学)
コメントを残す